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投資家がスタートアップに求めること、警戒すること

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2021/2/3 0:54
date
2021/02/14
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投資家がスタートアップに求めること、警戒すること
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Andrew Chen
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スタートアップを成長させることとスタートアップを評価することには共通するスキルがある

今年の初め、アンドリーセン・ホロウィッツにジェネラル・パートナーとして入社し、マーケットプレイス、エンタメ/メディア、ソーシャルプラットフォームなど、消費者向けスタートアップを幅広く担当しています。これは私にとって大きな瞬間であり、10年前に私が共同創業したスタートアップ(現在は閉業)にHorowitz Andreessen Angel Fundが出資してくれたことから始まった長いお付き合いの結果です。
プロの投資家でいることについてわくわくしている理由の1つは、私のオペレーターとしてのスキルを発揮できることです。新しいプロダクトをグロースさせるために必要なスキルは、投資対象の新しいスタートアップを評価するために使うことができますし、いったん投資した後は、彼らのグロースを支援するためにも使うことができます。
 
それはなぜかと言うと、新しいスタートアップを立ち上げてスケールアップさせるためのステップは、新しいスタートアップに投資するときと多くのスキルが共通しているからです。 1) まず、グロースのループ、顧客獲得の質、エンゲージメント、解約、マネタイズなど、既存の顧客グロースを理解しようとしています。 2) 次に、社内だけでなく業界全体のベンチマークから得たことをベースに、潜在的なアップサイドを特定します。 3) そして最後に、優先順位をつけ、未来にインパクトを与えるような意思決定を行います。もちろん、投資家なのでA/Bテストを実施したり、結果を直接分析したりすることはできませんが、仮説を立て、アイデアを出し、同じような思考をめぐらせることはできます。
 
a16zでの面談プロセスの一環として、私は最終的に、スタートアップを評価するためにグロースアイデアをどのように使うかについて80枚のスライドデックにまとめました。この視点がスタートアップエコシステムの他の人たちの助けになったらという気持ちで以下のスライドデックを公開し、私の考えをみなさんに共有することができるということに興奮しています。
 
免責事項:これは10年間の関係性の中での1つのプレゼンテーションに過ぎません スライドを完全に共有する前に断っておくことがあります。これは、私がアンドリーセン・ホロウィッツのチームとの数十回に及ぶ会議や交流の中で行ったプレゼンテーションの1つです。ただの1つの材料に過ぎません。私はベンチャーキャピタルへの最良の道を友人や人々に尋ねられてきました。他の人たちもそのプロセスについて書いていますが、私の経験から言うと、ベンチャーキャピタルへの道のりは長く、風当たりの強いものでした。
 
私の旅もしばらくの間かかりました。
  • ベイエリアで10年(そしてブログを書いたり、自分のネットワークを構築したり)。
  • SaaS企業、マーケットプレイス企業などに対する数十件のエンジェル投資やアドバイザリー就任
  • キックオフ後、半年間の面接(会食、ピッチを聞く、スタートアップの分析)
  • 100時間以上の面接と事前準備
このデックはほんの一歩にすぎませんが、誇りに思っているものですし、みなさまにお見せしたいと思います。
 

デック

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私はこのデックをアンドリーセン・ホロウィッツに参加するための面談の一環として提示し、私の専門知識と「超能力」、そしてそれが投資の文脈でどのように使われるかを示しました。
 
その結果として、これは3つのセクションに分かれています。
 
  • 私と私の超能力について
  • ユーザーグロースアイデアを投資に応用する方法
  • この分野での私の継続的なリーダーシップ
 
さあ始めましょう!
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私が最初にベイエリアに来た頃、「グロースハッキング」で検索しても検索結果はゼロだったことでしょう。そんなものはなかったのです。LinkedinやFacebookのような初期の企業では、「グロースチーム」という概念を使い始めていましたが、業界で広くは理解されていませんでした。
 
顧客獲得やアドテクについて考えている人たちがいたり、初期のコンシューマーチーム(エリック・リース率いるIMVUのようなもの)ではリテンションに言及するためにコホートカーブについて考えている人たちもいた一方で、そういったものを実行できるようなチームに集約されてはいませんでした。
 
私はもともと、自分が学んでいることをすべて書き留めるためにブログを始めました。ブログを始める時点での私のバックグラウンドは顧客獲得とアドテクであり、私は消費者向けプロダクトにピボットしようとしているところでした。学ぶことがたくさんあったのです。
 
業界のトップ、特にペイパルマフィアから学ぶうちに今でいうところのグロースについて書くようになりました。彼らが創業したきわめて象徴的な企業はメトリクスドリブンのバイラルアプローチを採用していたのです。
 
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Googleトレンドを見てみると、2012年に「グロースハッキング」という言葉が突然、業界人が興味を持ち、検索していた言葉になったことがわかります。
 
それには理由があります。少しは私の功績もあると思います :)
 
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2012年に書いたエッセイの中で、「グロースハッキング」に関する用語や考え方を広めることができたのは運が良かったです。これは正しいタイミングに正しいコンテンツを出せたこと、そして友人のショーン・エリスからのインスピレーションがあってのことでした。
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そして最近、グロースハックは広まり、独自のエコシステムをなしています。
ユーザーグロースにフォーカスしたチームが、エコシステムの中でも特に優れた企業の間で旋風を巻き起こしています。
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(私がこのスライドを発表した2018年初頭の時点で、上記のような企業にはグロースの役職や正式なグロースチームがありました)
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もちろん、「グロースハッキング」は大きく変わりました。 - それはもはやハッキングではなく、より専門化された、チームにおける正式な機能になってきたので、もっと大きな傘のようなものです。(訳注:組織図をイメージしての発言と思われる)
 
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グロースに特化した書籍やカンファレンスの数には進化が見られます。
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エコシステムにおけるもう一つの進化は、人々がさまざまなことを考えるようになったことです。つまり、ただハックを考えるのではなく、どうやってグロースチームを組成するかを考えるようになったのです。新しいユーザーエクスペリエンス、エンゲージメントメトリクス、その他の重要な概念について考え始めました。
 
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私は、執筆、ソーシャルメディアへの参加、プレス活動などを通じて、このエコシステムに貢献し続けています。
 
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その一部として、「プロダクトマーケットフィット」や「ユーザーグロース」などの重要な概念を検索すると、私のエッセイはしばしば1ページ目に掲載されます。これらは色あせない概念であり、5年前には関係のあることであり、そして現在にも関係があり、テクノロジーの次の段階でも同じように重要になるでしょう。
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文章を書くだけでなく、スタートアップのグロースに取り組む人々のハイエンドなプロフェッショナルネットワークをまとめる努力もしてきました。これは、私のエッセイやソーシャルメディアがグローバルなものであるのとは対照的に、もっと深い関係性のことであり、そしてベイエリアに焦点を当てたものであるため、私のネットワークの異なる部分に影響を与えています。
 
これを達成するために私はBrian Balfour(元HubspotのVP growth)と協力してReforgeを立ち上げ、これまでトップテック企業の1,000人以上の従業員を教育してきました。
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グロースに関する旗艦プログラムは8週間で行われ、基礎となる概念のいくつかをまとめます。
 
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スピーカーには、業界の垣根を越えてグロースおよび関連機能を運営している経営者の方々が含まれています。(Reforgeに関わってくれた皆様、ありがとうございました!皆さんは素晴らしい方ばかりで、私の友人であることを幸せに思います)
 
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過去数年の間に、ベイエリアのほぼ全ての企業や、Fortune500の多くから1,500人以上の方がこのプログラムに参加してくれました。これにはCEO/創業者、VP、PM、マーケティング担当者、データサイエンス、エンジニアなどが含まれています。
 
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これからの数年間、私はできるだけ積極的に活動していきたいと思っています。業界の垣根を超えた賢い人たちと一緒に時間を過ごし、コミュニティをまとめ、アイデアを発表し続けることで、時代を先取りできるようにしたいと思っています。ベイエリアで自分自身を確立するのに10年かかりましたが、これからの数十年も同じペースで過ごしていきたいと思っています。
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次に、ギアを変えてみましょう。これだけスタートアップのグロースについての話をしてきましたが、これをどう使って新しいプロダクトを投資の文脈で評価するのでしょうか?
 
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次のセクションでは、ユーザーグロースにおける中心的な考え方をいくつか紹介し、バニティメトリクス(訳注:それっぽいだけの見せかけの指標。vanity metrics)にとらわれるのではなく、スタートアップのグロースの質を評価するためにその考え方をどのように利用するかを紹介します。
 
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手始めに、多くの場合、新しいスタートアップが上記のような成長曲線を提示しているのを見かけることがあります。右肩上がりです!これは素晴らしい。投資のタイミングですよね?
 
問題は、それがどこに向かっているのかわからないことです。
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長期的には、投資の過程で、この曲線はあなたが望んではいない方向に向かうかもしれないことに気づくことでしょう。- もしかしたらプラトー(水平状態)になるかもしれません。もしかしたら、崩壊さえするかもしれません。あるいは、このまま上昇を続けるかもしれませんし、ホッケースティックカーブにだってなるかもしれません。
 
あなたならどのように未来を予測しますか?このグロースは機能していて今後も持続するのでしょうか?これ以上に加速するのでしょうか?
 
これを理解するのに役立ついくつかの一般的なフレームワークがありますが、そのうち1つはグロースアカウンティングフレームワークです。
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グロースアカウンティングフレームワークは次のようなものです。 各期間内に(たとえば1週間、1ヶ月)あなたは何人かのユーザーを獲得し、以前解約していた何人かの人々を再アクティブ化し、そして何人かは非アクティブになります。これを合計すると、プロダクトの「ネットMAU」が算出されます。すなわち設定した期間ごとの差です。
 
ポジティブターム(新規 + 再アクティブ)がネガティブターム(非アクティブになった人数)より小さい場合、成長が止まって全体がマイナスに向かいます。
 
それぞれ個別に見てみましょう。
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新規 + 再アクティブのタームは直線的に見えたり、Sカーブになりがちです。なぜかと言うと、数百万人、数千万人のユーザーを獲得することができるのはバイラルループやペイドマーケティング、SEOがうまく機能した場合のごく一部に過ぎず、顧客獲得をスケールさせるのは本当に本当に難しいからです。そして、獲得チャネルが大きくなればなるほど、効果が薄れていく傾向があります。広告は購入費用が高くなり、バイラルループは最終的にターゲット市場を飽和させてしまうなどです。このタームは支配的です。
 
再アクティブ化をコントロールするのは難しい傾向にあります。誰かがあなたのプロダクトを使うのをやめてしまった場合、何度メールを送っても、おそらく何の役にも立たないでしょう。(しかし、もしあなたがネットワークを持っているのであれば、タグ付けや@でのメンションのようなものが役に立つかもしれません!)しかしほとんどのプロダクトはネットワークを持っておらず、その結果として、新規顧客獲得タームは再アクティブタームよりもはるかに大きくなる傾向があります。
 
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非アクティブカーブもまたSカーブですが、ラグがあります。理由は簡単で、アクティブなユーザー基盤を持つまでは、そもそも解約することができないからです。ユーザーがゼロの時は誰も解約できません。そのため、時間の経過とともに増加していくのです。つまり、通常は顧客獲得曲線がグラフを押し上げていき、その後解約が始まるのです。
 
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新規ユーザー数 + 再アクティブユーザー数が非アクティブユーザー数と同じになった時点で、MAUはピークに達します。ここからはMAUが横ばいになるか減少するかどちらかなので、注目しておくことです。
 
今回の例ではMAUを使用していますが、アクティブ登録者数や過去30日間に何か購入したユーザー、あるいは他の定義も使用することもできます。根底にある原則は同じです。
 
もしあなたがこれらすべてを追っているのであれば、すでにかなり深い洞察になっています。私たちは、成長しているかもしれない1つの曲線を見ていたのではなく、それを基礎となるタームに分解し、しばらくの間は右肩上がりで上昇していた曲線が翌月には横ばいになるかもしれないことを示しました。そして、その理由も示しました。これは重要なことです。
 
しかし、問題があります。
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問題は、グロースアカウンティングフレームワークは遅行指標を示しているということです。これでは未来を予測するのは難しいです。それは会社の今年のPLおよびその構成要素を見ることと同じです。つまり役には立ちますが、十分ではありません。予測することは困難です。また、プロダクトチームのために実行可能なところまで落とし込むのも難しいです。
 
だからこそ、私が長年アドバイスしてきたグロースチームやプロダクトチームにとって、これは毎日、あるいは毎週見るようなものではありません。役に立ちませんから。
 
そのかわり、あなたには先行指標と、より予測可能な概念モデルが必要なのです。
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これを行うために、私は2つの重要なループを見ることを提唱しています。
 
  • 顧客獲得ループ:これは、新規顧客にポジティブなタームを与える
  • エンゲージメントループ:再アクティブユーザーと非アクティブユーザーにネガティブなタームを与える
 
これら基礎となるループを理解することは、グラフがどこに向かうのかを予測する問題全体の鍵となります。
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これらのループを理解する上で私が言いたいのは、単にスプレッドシートでそれらをチャート化することではありません。ループの質について考えようと言いたいのです。
 
どれほど障壁があって、どれほど独自なのか?どの程度スケーラビリティと再現性があるか?ループを最適化したり、さらに追加したりすることにアップサイドはあるのか?
 
言い換えれば、ユーザーグロースの質を理解したいのです。それがわかれば、過去を振り返るのではなく未来を予測することができます。
 
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まずは、顧客獲得ループから見ていきましょう。
 
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内容は4つのセクションに分かれています。
まずは具体例を理解し、次にどのようなメトリクスを調べるかを説明します。次に、ループを改善するための最良の方法を見ていきます。そして最後に、フレームワークを適用してみます。
 
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具体例から始めていきましょう。
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顧客獲得ループに求める重要なことは、新規ユーザーのコホートがどのようにして他の新しいユーザーにつながるのかを理解することです。それができれば、帰納法による概念的な証明によって、スケールさせる方法を示すことができるでしょう。
 
重要なことは、これらのループは、既存の大規模なプラットフォームの上に作成されたプロダクト内のフローだということです。ループが構築される理由として、広告を介してループが購入された場合もあります。また、より簡単 / 迅速な共有を可能にするために、APIインテグレーションを介してループが構築されることもあります。また、パートナーシップを介しての場合もあります。
 
いくつかの例を挙げてみましょう。
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YelpやHouzzのようなプロダクトは、基本的にUGCのSEOドリブンループです。新規ユーザーがGoogle経由でコンテンツを見つけ、そのうちのごく一部のユーザーがより多くのコンテンツを生成し、それがGoogleにインデックスされ、そのループが繰り返されます。Redditも同様です。Glassdoorもそうです。そして他もいくつかあります。
 
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ペイドマーケティングも明らかなループです。お金を使って、プロダクトを売って、お金を取って、さらに広告を買う。これを続けます。
 
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バイラルループは、きわめてスケーラブルで、無料であり、正式なパートナーシップを必要としないため、重要です。これは、ユーザーが直接または間接的に友人や同僚とプロダクトを共有し、そのループが繰り返されることに基づいています。
 
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ここで重要なのは、ループは概念的なものだけではなく、実際にその効率を測定することもできるということです。1,000人のユーザーを招待してもらい600人に登録してもらうことができれば、その比率は0.6になります。しかし、それはループの最初のサイクルのことでしかありません。その600人の新規ユーザーが0.6*600=360人の新規ユーザーを生み出し、そのユーザーが216人の新規ユーザーを生み出し、コホート全体がもともとの1,000人から1,500人になるまでどんどん続きます。Wow!
他の手段で獲得したユーザーごとにその効果を増幅させることができるのですから、これは意味のあることです。
 
これは、大規模なペイドマーケティング予算がある場合には特に重要なことです。なぜなら、顧客獲得方法がスケーラブルなオーガニックと混ざることで獲得コストが下がるからです。これは莫大なメリットになりえます。
 
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PRやカンファレンス、内製のコンテンツマーケティングなどはどうでしょう?これらは重要ではないのでしょうか?
はい、重要である可能性はありますが、スケールはしません。 例えば、カンファレンスは不定期に開催され、ROIや貢献度のトラッキング性に欠け、カンファレンスで得たお金をすぐに再投資することはできません。それとは対照的なのがペイドマーケティングで、非常に説明がつきやすく、非常に最適化もされており、そのため年間10億ドル以上の支出にまでスケールすることができます。
 
つまり、PR、カンファレンス、パートナーシップなどは有用なものではあるのですが、一回限りの機会であり、顧客獲得の大部分を占める場所ではないことは確かです。その代わり、あなたはそれらを利用することで、トラフィックをあなたのループへと誘導し、増幅させます。
 
このリニアチャネル対ループというモデルの結果として、あなたが初めて企業とミーティングしたときに、その企業の成長が時間の経過とともに拡大していくかどうかを理解するためのフレームワークを持っています。もしそれが、最新のYCバッチ(訳注:Yコンビネーターのアクセラレータプログラムのこと)の一部として発表されたような一回限りのローンチであれば、それはループではありません。
 
もし企業がPRやカンファレンスなどで静かにしていたとしても、ユーザーがプロダクトのネイティブ機能の一部のように機能して、お互いにその企業のことを伝えているのであれば、私は興味をそそられます!
 
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一度ループを理解したら、アップサイドがあるかどうかを理解するようにしましょう。ループを改善することは可能でしょうか?もしかしたら今はダメかもしれませんが、それを直せる可能性はありますか?あるいはもっと良いのは、プロダクトが爆発的に成長しているだけでなく、さらにそれを加速させることができるかもしれない場合です。
 
これを理解するためには、スプレッドシートの世界から抜け出して、プロダクト体験の世界に入る必要があります。
 
最初の一手は、私たちが見ていた単純化されたループを分解して、詳細を見ていくことです。
 
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先述したように、今回はただの4つのステップではなく、もっと戦術的なものです。当然のことながら、新規ユーザーはアプリストアのページにたどり着き、サインアップする必要があります。モバイル認証をしなければなりません。プロダクトの特定の画面に移動し、カートに何かを追加する必要があります。 - といった具合です。各ステップには摩擦(フリクション)があります。各ステップはパフォーマンスを低下させます。
 
私たちは、これらステップの1つ1つを見て、さらに改善することができるはずです。
 
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1つの例として、アプリストアの画面に飛び込んでみましょう。
 
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アプリストアの画面には(これは実際の例です)レビューがあります。5つ星の評価があります。アプリストア画面での直帰率は非常に高く、時には50~80%になることもあります。
 
2016年、Uberのライダーアプリの星評価は低かったです。星1.7。本当です。アウチ。
 
これには様々な理由がありましたが、根本的な問題は、満足度の低いライダーだけがアプリを評価していたことでした。幅広いユーザーにアプリの評価を求めるのは一般的なベストプラクティスですが、Uberはそれを行っていませんでした。これは、評価が低いままになることを恐れて満足度の高いライダーだけをつまみ食いしたいという思いがいくらかあったため、物議を醸しました。
 
そうではありましたが、ベストプラクティスは実装され、公開されました。
 
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するとこのような感じになりました。
ドライブの後、ライダーがドライブ体験をどう評価するかに関わらず、アプリの評価を求めました。そしてすぐに、満足度が高く、良いドライブをした何千万人ものユーザーが評価してくれました。瞬く間に星1.7から星4.7以上へと上昇し、現在もそこに位置しています。
 
このような変化は、Uberにとって何百万ものダウンロード数の増加に相当するものです。これは小さな変化ですが、多くのアップサイドがあったのです。(これを公開してくれたライダーグロースチームにお礼を言います!お会いできなくて寂しいです!)
 
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別の例を見てみましょう。 - すべてのユーザーに電話番号を確認させる場面です。これは何百万回もやってきましたね。
 
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電話番号を確認してもらうことはフリクションの多いステップであり、この画面だけで10~40%の離脱率になることがよくあることがわかりました。電話番号が間違って入力されたことが原因かもしれません。もしかしたら、あなたはインターナショナルな人物なのかもしれません。 - Uberのような旅行志向のアプリでは重要なユースケースです。キャリアとの提携、音声通話での確認など、このステップを改善するためのあらゆる一連のアップデートが用意されています。
 
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アップサイドを作る上でのもう1つの例は、ペイドマーケティングループの背後にあるものですが、新規ユーザーが広告をクリックしてプロダクトにたどり着いたときです。彼らが見るランディングページは重要です。
 
そしてそれはとても重要で、数年の時を経て、どれも同じように見えます。
 
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多くのランディングページがただのサインアップフォームであるのには理由があります。プロダクトに関するあふれんばかりの情報もなく、多くの装飾もなく、ただサインアップをお願いするだけのページです。その理由は、何年にもわたってテストしてきた結果、友人に誘われたときに最も効果があることがわかったからです。
 
ですから、もし直接的にサインアップを求めていないスタートアップを発見した場合、彼らにはアップサイドがあると私は考えます。
 
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多くの場合、新しいユーザーにとって最初の体験となるこれらのランディングページは、直帰率が80%を超えることが多いので、超重要です。Wow。ほぼ全員です!
そのため、フリクションの除去、事前入力フィールド、動画の追加、ページの境目の上部にあるものに最適化するなど、一般的な変更に関するプレイブックがあるのです。
 
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さて、具体例はこれで終わりです。さて、アップサイドを理解したところで、データを掘り下げてみましょう。あなたはどんなKPIを見て、何を探していますか?
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まず最初に聞くべきことは、プロダクトの顧客獲得ミックスです。
これは、チャネル/ループごと、期間ごと(理想的には数週間)に分解されたサインアップを見るものです。私が探しているのは、支配的なチャネルが独自のもので再現性のあることを示すシグナルです。理想的にはループです。心変わりするかもしれない大企業(たとえばInstagram、Google SEOなど)には依存していないような低いプラットフォームリスクを望みます。良いミックスは33/33/33のようになり、3分の1がオーガニック、残り2つがバイラルとSEOのようなループです。
 
私が探している警戒ポイントは、新しいチャネルが生まれつつあるところにありますが、それは持続可能なものではありません。特に、広告費が行ったり来たりしているものは、資金調達の前に全ての資金が投入されていることを示しています。私はそれが理由になっているスパイク(訳注:グラフの跳ね上がり)を見るのは好きではありません。
 
しかし、サインアップは常にサインアップを示しているとは限りません。したがって、サインアップの質を理解することが重要です。
 
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スタートアップはサインアップにはそこまで注意を向けるべきではなく、どれだけうまくサインアップを有料顧客やアクティブユーザーに変換できるか、あるいは「アクティブ化したユーザー」がどのように見えるかに注意を向けるべきです。新規ユーザーの「質」を決定する最大の要因の1つは、ユーザーのソースであることがわかっています。その結果、上記の顧客獲得ミックスレポートを通じて様々なチャネルごとにどのようにサインアップが生まれているかを理解するだけでなく、チャネル別のアクティブ化率を理解することで質の高さを理解する必要があります。
 
ここでの警戒ポイントは、実際には質の低い新しいチャネルから流入する大量の新規ユーザーです。あるいは、新規ユーザーを増やすために質の低い新しいチャネルに対して倍賭けすることです。
結局のところ、新規ユーザーのスパイクは、彼らが登録した何月かのMAUメトリックにカウントされ、それは彼らの短期的なMAUを増やす簡単な方法です。それに注目してください。
 
分析すべきもう1つの側面は、異なるソースから新規ユーザーが集中することです。おそらく、特定のチャネル/ループが支配しているけれど脆弱性があるように見える、あるいは値段が高いのかもしれません。すべてのユーザーがベータユーザーリストやProduct Huntから流入している場合、それは時間の経過とともにスケールすることはありません。
 
一方で、マーケティング費用やプロダクトへの取り組みが質の高いチャネルに向けられているならば、それは素晴らしいことです。
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前述したように、ループは通常、別のプラットフォームの上に構築されます。それがGoogleのSEOだったり、メールシステムだったり、Instagramなどだったりします。
 
スタートアップの新しいプロダクトが、その基盤となっているプラットフォームに付加価値を与え、あまりホリゾンタルではないのであれば、安定しているかもしれません。それ自体が目的となるプロダクトになる戦略もあるかもしれません。それはきっと素晴らしいことでしょう。しかし、大抵の場合そうではありません。
 
ここでの警戒ポイントは、成長しているプロダクトとそのプラットフォームのインテグレーションに焦点を当てています。プロダクトがiOSで構築されていて、そのコアとなるインテグレーションの1つがプッシュ通知(最近のライブクイズアプリのように)である場合、通知のクリックスルー率の傾向を見てください。時間の経過とともに減少している場合は、それが機能していないことがわかります。あるいは、ユーザーごとに見てみると、平均的なユーザーは最初のプッシュではタップスルーしているが、5回目のプッシュ通知ではあまりエンゲージしていないのかもしれません。あるいは、基礎となるプラットフォームが縮小しているのかもしれません。AOL Instant Messenger に依存してプロダクトを構築するなら、それは賢明な賭けとは言えません。
 
どのような顧客獲得ループであっても、基盤となるプラットフォームを理解することが重要です。物事は一瞬で崩壊する可能性がありますから。
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Facebookプラットフォームの上にLinkedinを構築しようとしていたBranchoutに起こったことはひとつの逸話になっています。1,400万人のDAUにまで成長し、わずか4ヶ月後には10分の1の大きさになっていたことがわかります。ピーク時に投資するのはやめましょう。
 
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顧客獲得ループの概念を理解し、アップサイドを予測できるようになり、クオリティを評価するためのメトリクスを手に入れたなら、次はもともとの課題であった「右肩上がりのグラフ」に話を戻しましょう。
 
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オーケー。これは右肩上がりですか?それともそうではないですか?
 
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ここで重要なのは、グラフを無視して、代わりに先ほど説明したすべてのツールを使って、エンゲージメントとユーザーの成長に関するベースライン予測を作成することです。サインアップは直線的に推移しているか?時間の経過とともにパーセンテージで成長するか?それとも横ばいか?
 
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潜在的なプロダクト改善点を理解することで、すべての改善点に関するボトムアップのロードマップを作成することができるはずです。私たちは、私たちの専門知識を使用して、いつ+5%になるか、いつ+20%になるかを理解することができます。これらをすべて組み合わせることで、アップサイドをイメージすることができます。
 
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これをすべてまとめてしまえば、成長曲線がどこに向かうのか、一連のシナリオを作成することができるはずです。おそらくあなたは、プロダクトチームとマーケティングチームが積極的にシナリオを実行して、アップサイドをすべて獲得すると仮定することができます。あるいは、エンジニアリングの助けは必要なく、新しい広告チャネルをいくつか追加するだけだと仮定することもできます。これらすべてのシナリオを組み合わせて、新しい曲線を作成することができます。これがあなたの予測です。これは未来の予測です。
 
これらすべてを行ったとしても、あなたにはまだ大きな問題があることでしょう。あなたの予測はきっと機能しません。なぜなら、問題の半分しか見ていないからです。もう半分は「エンゲージメント」です。すべてのループはそこにあります。
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エンゲージメントループというものがあります。これは顧客獲得ループで見たものと似ています。ちょっと見てみましょう。
 
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顧客獲得ループと同じフォーマットで進めましょう。まずは具体例、次に改善方法、次に測定方法、そしてそれをまとめて応用してみましょう。
 
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エンゲージメントに関する重要な質問は、顧客獲得に関する質問と似ています。DropboxやSlackのようなネットワークベースのプロダクトを持っている場合、お互いにエンゲージメントするアクティブなユーザーが必要です。プロダクトが純粋にユーティリティであれば、ある期間のエンゲージメントを将来のエンゲージメントを生み出すきっかけにしたいところです。
 
いくつかの例を見てみましょう。
 
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ソーシャルフィードバックに基づいたエンゲージメントループは、卓球のようなものです。あるユーザーが別のユーザーにメッセージを送ったり、フォローしたり、メンションしたりすると、相手は引き寄せられます。さらにそのユーザーが同様にして、別のユーザーを引き寄せます。そしてこれが繰り返されます。だからこそ、ネットワークの密度を高めること、コンテンツ作成を簡単にすることが重要なのです。ユーザーをネットワークに引き寄せる手法が必要です。
 
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一方で、種を植えるような(地道な)エンゲージメントループも存在します。あなたがZillowにサインアップして、住所を入力し、いくつかの新しい不動産リストをお気に入りすると、Zillowはあなた用にパーソナライズされたメールを送ってあなたに再びエンゲージメントしてもらおうとします。あなたの家の価値が値上がりしたときや、あるいは新しい不動産があなたの近所に表示されたときにもメールが来ることでしょう。Credit Karmaも同じで、1度セットアップするとクレジットスコアの変化に関する重要な通知を受け取ることができます。
 
これらは2つのエンゲージメントループに過ぎませんが、他にもたくさんあります。
 
もう1つ面白い事例がライドシェアであり、物理的に路上にいることがプロダクトのリマインダーになっており、あなたにアプリを使用させる場合があります。地図アプリも同様で、だいたいの場合、実生活で道に迷ってしまったときに使用する引き金になります。
 
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顧客獲得ループと同じように、ユーザーを再エンゲージメントするためのリニアチャネルがあります。これらはもちろん便利です。しかし繰り返しになりますが、スケールはしません。ユーザーがお互いに再エンゲージメントするか、ユーザー自身で再エンゲージメントする方が良いです。
 
これが、マーケティング主導の単発のメールキャンペーンが効果的でない理由の1つです。スケールしませんし、ユーザーにとって面白くありませんし、やりすぎると顧客が解約します。これはよくありません。
 
それよりも、プッシュ通知とメールを活用したユーザー主導の自然なエンゲージメントループの方がずっと良いです。
 
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アップサイドを理解するために顧客獲得ループを分析したのと同じ方法で、エンゲージメントループについても分析できます。
 
最初のステップは、ループをより小さく、より細かいステップに分解することです。
 
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ここでは、ユーザーがコンテンツを作成して公開するところから始まり、友人が閲覧し、コメントを追加し、元のユーザーに通知が行くというソーシャルフィードバックループを描いています。
 
それでは、特定のステップを拡大してみましょう。
 
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ソーシャルフィードバックループは、基本的にコンテンツ作成ステップの上に構築されています。コンテンツ作成が簡単でなければ、ループはうまく機能しません。だから、多くのユーザーがやりたいと思うようなアクティビティでなければなりません。だからこそ、写真を撮ることも、テキストを入力することも、いいねをすることも、どれも効果的なのです。これらはきわめてシンプルなアクションなのです。
 
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Pinterestには、コンテンツ作成を最適化した例、もっと具体的に言うと新規登録したユーザー1人あたりのピン / リピン数を増やした例がたくさんあります。1つは、「ピン」という変な言葉を使うのではなく、「保存」という言葉を使うことです。もう1つは、やりとりしやすいモバイルアプリをユーザーに推奨することです。オンボーディング中に使い方を説明することも有効です。こうした変更はすべて、新規ユーザーのアクティブ化率を2倍にし、彼らにもっと多くリピンさせ、彼ら自身や他のユーザーのエンゲージメントループを回しました。
 
コンテンツを作成したら、それをネットワーク内で循環させる必要があります。
 
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すべてのネットワークにおいて重要となる側面の1つは、コネクションの密度です。コネクションの数を増やすことは重要ですが、それらは関連性のあるものでなければなりません。そうしないと得られるリターンも減少していきます。
 
ソーシャルプラットフォームのパラダイムが10年以上経った今では、これをどうやるか教えてくれるプレイブックがあります。これらのアイデアをいくつか取り上げてみましょう。
 
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ソーシャルグラフを構築する重要な方法は、既存のネットワークを利用することです。消費者向けのプロダクトであれば、携帯電話のアドレス帳や Facebook がそれにあたるかもしれません。企業内では、ActiveDirectoryやG Suite上の同僚のメールアドレスや社用メールがそうかもしれません。「友達を探す」ように頼んだり、「知り合いかも」機能を構築して密度を高めるといった戦術もあります。
 
ここでの警戒ポイントは、招待しただけで爆発的にバイラル成長していると主張する人たちです。それは長続きせず、クオリティの低いサインアップになってしまいます。同様に、コアとなるアクティビティが招待と友達追加のみであり、メインのアクティビティがない場合、それも良くありません。そうしたものは手放した方が良いでしょう。
 
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ユーザーエンゲージメントのアップサイドを探すための最終兵器として、ユーザーが通知をクリックしてプロダクトに戻ろうとしているのに、ログアウトしてしまっていたというような何の変哲もないステップについて考えることが重要です。
 
ログアウトされるのはどれほど悪いことなのでしょうか?
 
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ログアウト状態になっていたり、パスワード入力に失敗したりすることは、大規模なオーディエンスを持つ確立されたプロダクトの足を大きく引っ張ることがわかっています。サインアップしたユーザーの50~75%は、実際にはアクティブではないのが一般的です。すなわち、ユーザーの大部分はプロダクトを試そうとはしたけれど刺さらなかったのです。
 
問題はそのような非アクティブユーザーが、通知やその他の理由で再びログインしようとしたときです。多くの場合、彼らはログアウトされており、パスワードを思い出せず、そして永久にアクティブでなくなってしまいます。これは良くありません。解決策は多岐にわたります。まず、このフローを真剣に扱い、KPI設定と最適化を行うことです。iCloudキーチェーンに統合したり、マルチアプリ戦略を持っている場合は他のアプリでログインしたりといった戦術的な話もあります。
 
Uberのような会社では、文字通り数千万回のサインイン失敗を目の当たりにしているかもしれません。驚くべきことですね。そしておそらく、それらのライダーの多くは旅に出たいと思って空港に立ち止まりつつログインし直そうとしていて、最終的にはフラストレーションがたまり、道路を渡ってタクシーをつかまえてしまうのです。これは修正する価値があります。
 
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エンゲージメントループセットの概念を理解し、潜在的なアップサイドを理解したところで、メトリクスを掘り下げてみましょう。何を探せばいいのでしょうか?
 
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最初は、誰もが知っているように、すべてをコホートで見ることです。なぜユーザーコホートを呼び戻しているかを概念的に理解しましょう。 - 時間の経過とともにプロダクトがよりスティッキー(訳注:離れられなくなる性質)なものになるような価値が、ユーザーが訪問するたびに生まれているか?ネットワークを構築しているか?私たちは、多くの比較対象がある古典的なD1/D7/D30(訳注:1日、7日、30日)のメトリクスを理解したいと考えていますが、月ごとの数字も見てみましょう。
 
注目すべき重要な点がいくつかあります。コホート曲線はフラットになる必要があります。理想的なのは、各サインアップが時間を経てスティッキーなアクティブユーザーになる割合が20%以上です。もし5%のユーザーしか残らないとしたら、1億人のMAUを得るためには20億人のユーザーをサインアップさせなければなりません。それは無理なことです。
 
あなたは、TAMと1年後に残っているコホート%(D365またはD730)とARPUを組み合わせて、これで会社の全体のサイズを投影することができます。これは、ベンチャー規模になるために十分な大きさである必要があります。
 
これにTAMと1年後に残っているコホート%(D365やD730)とARPUを組み合わせることで、会社全体の規模を予測することができます。これは、ベンチャー規模になるために十分な大きさである必要があります。
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エンゲージメントループのための重要なツールの1つになるのは、Eメール、あるいはプッシュ通知、あるいはその他のプラットフォーム上のチャネルの通知の使い方です。通知は濫用されやすいです。
 
ユーザーによってオーガニックに作られたものではなく、人為的に作られたエンゲージメントを検出するために、あなたはプロダクトが送ったすべての通知の詳細を見ることができます。そして、その量とCTRの推移も見ることができます。RedditやTwitter、Googleなどで簡単にスパムチェックをしておくといいでしょう。
 
結局のところ、通知について正しく認識するなら、通知はすでにあるエンゲージメントを加速させるものであり、何もないところから通知を作ることはできないということです。プロダクトによっては自然と多くの通知が発生するものもあれば、そうでないものもあります。また、CTRが他より高いものもあります。
 
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これは私が過去に用いたことがある、プッシュ通知に関するチャートです。Eコマース企業がプッシュ通知を使って販促することはよくあります。-CTRが低いのには何の不思議もありません。しかし、ライドシェアリングの場合は、自分が予約した車が来たかどうかを確認したいからプッシュ通知とインタラクトするはずです!
 
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ユーザーエンゲージメントについて理解しておきたいもう1つのメトリクスは、使用頻度です。私が見たことのあるほとんどのプロダクトには「エンゲージメントの梯子」があります。これは、1つのユースケースのために利用するが、最終的にはユースケースが追加されることで、よりスティッキネスが増し、より高い頻度で利用されるようになるというものです。
 
Uberの場合、ライダーが最初のドライブをするのは、空港までの移動などの旅行のためのユースケースが理由であることが多く、これは年に2回ほどのアクティビティです。その後、週末のディナーなどの「外出」を重ねたりすると、1週間に1回のアクティビティになります。そして最終的に他のユースケースを増やしていき、通勤までたどり着くと、これは1日2回のアクティビティになります。
 
私が使用頻度のダイアグラムで理解したいのは、高頻度と低頻度でセグメント化し、ユーザーのプロダクト使用状況を掘り下げていくことです。新しいユースケースを彼らに追加させることができれば、アップサイドは十分にあります。
 
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これで道具はすべて揃ったので、予測を立てることができます。
 
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各コホートは獲得した新規ユーザー数から始まるので、先ほど予測した顧客獲得ループはこれに接続することができます。次に、コホートのリテンション曲線を使用して、毎月のアクティブユーザー数や顧客数に変わるような曲線を構築することができます。
 
顧客獲得曲線とエンゲージメント曲線の両方が得られれば、MAUを予測することができます。これを数四半期に分けて予測すれば、2年後のMAUがどれほどなのかを詳細に把握することができます。
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エンゲージメントメトリクスは、顧客獲得に比べると非常に動きにくいです。そのため、カーブはあるがままのものと考えた方が良いでしょう。しかし、どうしても強気の予測を加えなければならないのであれば、新規ユーザーのアクティブ化に注力するのが正解です。そして、ある使用頻度のセグメントのユーザーを他の使用頻度のセグメントへ移行させること。それが定量的な方法です。
 
これでOKです!
 
エンゲージメントループと顧客獲得ループが手元にあります。それぞれの予測もあります。アップサイドシナリオもあります。
 
これで何ができるでしょうか?
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今回の議論全体は、グロースアカウンティングフレームワークから始まっています。顧客獲得とエンゲージメントの両方を深く理解していれば、このためのインプットができているということです。
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インプットがあれば、アウトプットをモデリングするシナリオを構築することができます。
 
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関連するリスクがどのようなものなのか、粒度の高い感覚を得ることができます。究極的にはこれは顧客獲得の質やエンゲージメントの質に関する予測であって、ただの2年後の数字ではありません。
 
スタートアップはスプレッドシートではありません。
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これだけあれば、重要な質問に答えることができます。もしスタートアップがあなたを訪ねてきて、グラフを見せてきたら、次に起こるかもしれないことについて本当の議論をすることができます。
 
OK、こんなところです。(最後の方のスライドは自分の宣伝になるのでいくつか切り取っておきました。あなたは重要な部分だけ目にしています!)
 

エピローグ

このデックを発表してから1ヶ月後、a16zから入社オファーがありました!功を奏したのです。 ベイエリアで10年すごし、数十件のエンジェル投資や、6ヶ月にわたる面接を経て、私の新しい役割の最高潮に達しようとしています。
 
ここまで読んでくれた皆さん、ありがとうございました。このデックとエッセイを楽しんでいただけていたら幸いです。ご意見・ご感想がありましたら私にツイートしてください。:@andrewchen
 

謝辞

また、このコンテンツを何度も修正する際に様々な点で私を助けてくれた Brian Balfour, Shaun Clowes, Casey Winters, Bubba Murarka, そして Aatif Awan にも特別な感謝の意を表したいと思います。あなたたちなしではできなかったことです!あなたがたの助けに感謝します。
 
※この記事は原著者の許可を得て翻訳・公開するものです。