サービスエコノミーの再発明こそが次に来るチャンスだ

サービスエコノミーの再発明こそが次に来るチャンスだ

目次

読者の皆様へ

今回のエッセイは、マーケットプレイスの未来についてです。マーケットプレイスのスタートアップがイノベーションを起こす余地はまだあるのでしょうか?私たちは、強調して、はい!と答えます。

私の同僚であるLi Jinと共同で、サービス経済の過去と未来についてのビジョンをシェアすることに私はワクワクしています。「クレイグスリストのアンバンドル化」から「Uber for X」まで、私たちは1つのフレームワークですべてを描写しています。私たちの考えをお楽しみいただけると幸いです!

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サービス経済に焦点を当てたマーケットプレイスの4つの時代 - そして次は何がくるか

商品 VS サービス - なぜブレークスルーが来ているか

マーケットプレイスのスタートアップは、インターネットが始まってから数十年で信じられないほどの成功を収め、私たちが商品を購入する方法を刷新してきましたが、サービスに関してはそれほど成功しませんでした。このエッセイでは、ブレイクスルーが起ころうとしていることを主張します。

インターネットの第一段階では、商品のためのマーケットプレイスを作ることに重点が置かれてきましたが、次の段階ではサービス経済の再発明に重点が置かれることでしょう。何十年にもわたってデジタルトランスフォーメーションの波に耐えてきた規制の多い市場を含む、最もタフなサービス産業に打ち勝つために、スタートアップ企業はこの教訓と戦術を基盤に構築されることでしょう。

そうすることで、サービス産業に従事する1億2,500万人のアメリカ人の生活が、経済のデジタルトランスフォーメーションに加わることになります。

過去20年間で、私たちは人々がオンラインで商品を購入する方法を変革し、その過程でAmazon、eBay、京東、アリババ、その他のeコマースの巨人を生み出し、その合計時価総額は数兆ドルにも上るようになりました。次の時代は、AIと自動化の非連続なイノベーション、新しいマーケットプレイスのパラダイム、規制の克服などを通じて、9.7兆ドル規模の米国のコンシューマーサービス経済にも同じことが起きることでしょう。

サービス経済は後れを取っています。:サービスは国民の消費支出の69%を占めていますが、経済分析局の推定によると、サービスのわずか7%がデジタル、つまりインターネットを利用した取引であるとされています。

私たちは、規制されたサービスを含む、より複雑なサービスを解き放つことで、サービス・マーケットプレイスの新時代がやってくると提唱します。このエッセイでは、次のような話をします。

  • なぜサービスは未だにオフラインが中心なのか
  • サービスマーケットプレイスのパラダイムの歴史
    • リスティング時代
    • クレイグスリストのアンバンドリング時代
    • Uber for X時代
    • マネージドマーケットプレイスの時代
  • サービスマーケットプレイスの未来
    • 規制されたサービス
    • 規制市場において供給を確保するための5つの戦略
  • 今後の機会

まずはサービス経済が今どこに位置しているのか、なぜソフトウェアによる本格的なトランスフォーメーションに抗っているのかを見てみましょう。

ソフトウェアがサービス経済を飲み込んでいるが、その歩みは遅い

素敵な保育士さんでも、お医者さんでも、美容師さんでもいいですが、素敵なサービスを提供してくれる人を友人に勧めてもらった経験は誰にでもあります。それはなぜでしょうか?なぜ私たちは、商品を望むときと同じようなデジタルな方法でこれらのサービスを発見し、消費していないのでしょうか?

経済全体の中でサービスが台頭しているにもかかわらず、サービスのオンライン化が商品に比べて遅れているのには、いくつかの理由があります。

  • サービスは複雑で多様性に富んでいるため、オンライン市場で関連性のある情報を収集することが困難である
  • サービスの成功と質は主観的なものである
  • フラグメンテーション - 小規模なサービス提供者は、オンライン展開のためのツールや時間が不足している
  • 実世界でのインタラクションをサービス提供の中心に据えているため、オンラインで行われる可能性のある購入の一部を分解することが難しい

以下、それぞれの理由を紐解いてみましょう。

まず、サービスの複雑さと多様性についてですが、サービスは、特定の仕様に従って製造される商品とは異なり、幅広く異なる提供者によって行われます。また、サービスの名称も様々であり、あるホームクリーニングサービスが「きわめて綺麗な状態」と呼んでいるものと、別の業者が定義しているものとではサービスの内容が異なっていることもあります。このように標準化されていないため、サービス・マーケットプレイスが関連情報を収集して整理することが難しくなっています。

第二に、サービスはしばしば成功や品質の明確な基準がない複雑なインタラクションです。サービスの顧客体験は主観的なものであることが多く、そのためにレビュー、レコメンデーション、パーソナライゼーションなどの従来のマーケットプレイスの機能を実装することが難しくなっています。

ライドシェアのように、仕事が完了しただけで5つ星のレビューを獲得できる場合もありますが、チャイルドケアのように、安全性、親しみやすさ、コミュニケーションの取りやすさ、子どもとの関係性、その他の主観的な成功の尺度など、他のより高次元なサービスには複雑な顧客価値機能があります。

3つ目の、小規模なサービス提供者は、オンライン展開のためのツールや時間が不足していることが多いということについてですが、多くのサービス産業では、サービス提供者は儲けの薄い小規模な事業主です。これとは対照的に、商品は製造段階で規模の経済が効いており、それゆえに大手消費財企業に集約されています。

業界が細分化された結果、サービス提供者は、顧客の要望への対応、自社のプロモーションやマーケティング、ウェブサイトの維持管理など、主要なビジネス機能に割く時間や予算がないことが多くなっています。主要なECプラットフォームは、商品の流通、マーチャンダイジング、注文の処理などの役割を担っていますが、サービス提供者がビジネスを管理し、顧客にリーチするためにプラグインできるプラットフォームはほとんどありません。

第四に、実世界でのインタラクションをサービスの中心に据えており、これはサービスファネルの他のステップをオフラインの世界にも引き込むことができます。多くのサービスは、実世界でのインタラクションの中で生産と消費が同時になされるのに対して、商品は生産、流通、消費の各段階が独立しています。商品のバリューチェーンの様々な段階は簡単にアンバンドルすることができます。Eコマースマーケットプレイスは発見、取引、フルフィルメントの要素から成ります。

逆に、サービスの生産と消費は通常オフラインで同時に行われるため、発見、流通、取引の部分も同様にオフライン体験に統合されることが多くなります。例えば、ヘアカットを受けるにはサロンに行き、そこにいる提供者とのやりとりが必要であるため、そのやりとりの前後に発生するバリューチェーンの段階(発見、予約、支払い)も、しばしば対面の体験に組み込まれています。

これらの要因により、サービスがオンラインでコマースのように包括的かつ広範に提供されるようになることは非常に困難なのです。しかし希望はあります。

サービス経済をオンライン化するために、これまでにも何度か時代を見てきましたが、今まさに突破口が開かれようとしているのです!

サービス・マーケットプレイスの4つの時代と次の時代

サービス・マーケットプレイスには4つの主要な時代がありますが、サービスや提供者のカバー範囲はまだ狭く、その多くはエンドトゥーエンドでシームレスな顧客体験を提供していません。ここでは、それぞれの歴史的なマーケットプレイスのパラダイムと、これまでに学んだことを俯瞰してお話ししましょう。

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上のスライドでは、サービス経済に関していうと、大まかに4つの主要なマーケットプレイスイノベーションが存在することが確認できます。

1. リスティング時代(1990年代)

サービスをオンラインで提供するための最初のイテレーション(訳注:一連の工程を短期間で繰り返す開発サイクルのこと)は、管理されていないホリゾンタルマーケットプレイスであり、基本的には、需要が供給を検索したり、またその逆のためのリスティング・プラットフォームでした。こうしたマーケットプレイスは、デジタル版Yellow Pageであり、どのサービス提供者が存在するかを可視化することができますが、ユーザーは提供者を評価し、連絡を取り、会う時間を調整し、取引を行う責任がユーザーにありました。ここで働いている力学は「免責事項」であり、ユーザーは相手を吟味して信頼を確立する責任を負い、プラットフォームの基準、保護、保証の方法はほとんどありません。

クレイグスリストのサービスカテゴリーは典型的な、管理されていないサービスマーケットプレイスです。それは家のリフォーム、塗装、カーペットクリーナー、結婚式のカメラマン、および他のサービスをごちゃまぜに含んでいます。しかし、限定的な技術機能は、混乱していてナビゲーションしづらく、プラットフォームから移動しないと取引の実行やサービス提供者への連絡ができないということを意味します。

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私たちはみんな、クレイグスリストのようなリスティング志向のプロダクトを利用した経験があります。欲しいものを見つけることはできますが、それ以外のすべてのこと(信頼/レビュー/決済など)はすべてあなたに託されています!

2. クレイグスリストのアンバンドリング時代(2000年代)

企業は、特定のサブバーティカルにフォーカスし、特定の業界に合わせた機能を提供できるようにすることで、ホリゾンタルマーケットプレイス・モデルをイテレーションしています。私たちはみんな、様々な企業がクレイグスリストのバーティカルを取り上げている図を見たことがあります。- それはこのようなものです。

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クレイグスリストの「Wild West(訳注:開拓時代の西部地方。ここでは未開拓、カオスの意)」な性質への反応として、顧客体験を向上させるために、各スタートアップはソフトウェアを介して付加価値を生み出すことになります。たとえば、Care.comはクレイグスリストのチャイルドケアセクションを切り取り、フィルター機能や構造化情報などの形で技術的な付加価値を提供し、地元の介護士を探す顧客体験を向上させています。ユーザー体験という点では、クレイグスリストのチャイルドケアセクションよりも大きく飛躍しています。

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2005年に設立されたホームサービスサイトのAngie's Listは、クレイグスリストの家事サービスカテゴリを切りとっています。このプラットフォームには、レビュー、プロフィール、認定事業者、オンライン見積もりなどの機能があります。しかし、マーケットプレイスではエンドトゥーエンドの体験をすべて網羅しているわけではありません。ユーザーはAngie's Listを利用して検索してはいますが、事業者に自らメッセージを送ったり、電話をかけたり、オフラインで調整する必要はあります。

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Angie's Listのような管理されていないバーティカル・マーケットプレイスはクレイグスリストの一歩先を行き、一定の基準を満たした場合にはプロバイダーを認証するなどの付加価値サービスを提供していますが、顧客はサービスプロバイダーを選択して連絡を取り、プラットフォームではなくプロバイダーに信頼を置き、オフラインで取引を行う必要があります。

この時代のこうしたプラットフォームは、以前のリスティングサイトと同様に、信頼を促進するために「群衆の知恵」を利用しようとしています。これらのプラットフォームは、より多くのレビューがあれば、より多くのユーザーを呼び込め、より多くのレビューを書いてもらえるというネットワーク効果を持っています。しかし、ユーザーレビューには限界があります。なぜなら、ユーザーはそれぞれがサービスを判断する独自の価値機能を持っているからです。

標準化されたモデレーションやキュレーションがなければ、さらにそういったプロセスを自動化するための機械学習がなければ、顧客は無数のレビューをふるいにかけ、何千ものプロバイダーの中から選択しなければなりません。

3. Uber for X時代(2009年〜)

2010年代初頭には交通機関、フードデリバリー、駐車場などの簡単なサービスを対象としたオンデマンドマーケットプレイスが相次いで誕生しました。こうしたマーケットプレイスはスマホの普及のおかげで生まれ、ボタンひとつでサービスの予約や仕事の受注が可能になりました。

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Handy、Lugg、Lyft、Rinse、Uberなどの企業は、リアルタイムでサービスプロバイダーに接続することを効率化しました。これらの企業は、特定のサービスを中心としたフルスタックの体験を構築し、1つのカテゴリーにおける流動性を最適化しました。これらのトランザクションでは、クオリティと成功はだいたい二者択一、つまりサービスは充実しているかしていないかのどちらかで、それがオンデマンドモデルを助長していました。

これらのプラットフォームは、エンドトゥエンドでシームレスなUXを確立するために、需要と供給の自動マッチング、価格設定、取引の処理、保証と保護による信頼の確立といったさまざまな機能を担っていました。これらのプラットフォームが、基礎となるサービス提供者をコモディティ化することもしばしばありました。(例えば、ライドシェアマーケットプレイスのドライバー側では、Uber X、Uber Pool、Uber Black、Uber XLなど幅広いバラエティが見られます)

サービス提供者が完全にエンドユーザーとの関係を所有していた前世代のマーケットプレイスとは異なり、これらのオンデマンドマーケットプレイスは、実際にサービスを提供した個人や企業を差し置いて、「DoorDashで食べ物を注文した」とか「あそこでUberしよう」というようにサービス提供者として考えられるようになりました。

時間の経過とともに、このカテゴリーのスタートアップの多くは失敗に終わりましたが、生き残った企業は頻繁に利用されるユースケースに焦点を当てて磨き込み、需要サイドと供給サイドの両方に対して説得力のある価値提案を提供し(いくつかのサービスで価値のなかったオンデマンドの要素を取り除く場合もある)、流動性、信頼性、安全性、信頼性を促進するためのインセンティブと仕組みを導入することで成功しました。

4. マネージドマーケットプレイスの時代(2010年半ば)

ここ数年、フルスタック型やマネージド型のマーケットプレイス、つまりサービスの提供を仲介するという点でオペレーション上の付加価値を担うマーケットプレイスの数が増加しているのを見てきました。「Uber for X」モデルが単純なサービスに適していた一方で、マネージドマーケットプレイスは、より複雑で価格が高く、より大きな信頼を必要とするサービスに取り組むために進化しました。

マネージドマーケットプレイスは、サービス体験に実際に影響を与えたり、管理したりするという追加的な作業を引き受けることで、階段関数状に顧客体験に改善をもたらします。これらのマーケットプレイスは、顧客がサービスの最終的な提供者を発見し、信頼を構築できるようにするだけではなく、実際に信頼を構築する作業を引き受けることになります。

a16zのポートフォリオでは、Honorは在宅介護のためのマネージドマーケットプレイスを構築しており、すべての介護専門家との面談とスクリーニングを行った上で、新規顧客にケアアドバイザーを提供し、個別のケアプランを設計しています。Opendoorは、住宅の売買において根本的に異なる体験を提供するマネージドマーケットプレイスです。顧客が自宅を売りたい場合、Opendoorは実際に自宅を購入し、メンテナンスを行い、マーケティングし、次の買い手を発見します。これを、従来の住宅販売の経験と比較すると、修理、リスティング、内見、そして潜在的に数ヶ月間の不確実性があり、手間がかかります。

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HonorやOpendoorのようなマネージドマーケットプレイスは、プラットフォームが供給の審査など、従来は顧客や事業者に任せていたバリューチェーンのステップを担っています。顧客は取引の相手ではなく、プラットフォームに信頼を置きます。より重いオペレーショナルコストを補うために、マネージドマーケットプレイスでは、サービスの価格設定をしっかり決め、あまり管理されていないマーケットプレイスモデルよりも高いテイクレートを課すのが一般的です。

マネージド・マーケットプレイスは、高品質の供給へのアクセス、とりわけより高い信頼を必要とし、かつ/または高い取引価値を伴うサービスをめぐるより広範な問題を解決するための戦術です。もっと俯瞰してみると、マネージドモデルやその他の供給を確保するための戦術から恩恵を受けることができるサービスカテゴリーはまだまだ多くあります。

次に来るのは何か:サービスマーケットプレイスの未来(2018年~?)

サービスマーケットプレイスの次の時代は、米国の1億2,500万人のサービス職の大部分を開放する可能性を秘めていると考えています。これらのマーケットプレイスは、これまでのサービスマーケットプレイスの時代からは遠ざけられていた機会に取り組み、最も困難なサービスカテゴリー(とりわけ、規制されているサービス)をオンライン化することになるでしょう。規制されたサービスとは、提供者が政府機関や専門家、業界団体の許認可を受けているサービスで、エンジニアリング、会計、教育、法律やその他専門職のような、人々の生活に直接大きな影響を与えるものが含まれています。2015年には、雇用されている人の26%が資格や免許を持っていました。

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サービスの規制は、仕事を遂行するために必要な一定のスキルや知識のレベルを示す役割を果たしていたためインターネット以前には非常に重要なものでした。しかし、デジタルプラットフォームは事業者に関する関連情報を公開し、レビュー、管理の行き届いたモデル、保証、プラットフォーム要件、およびその他のメカニズムを通じて信頼を確立することで、ライセンスの必要性を軽減しています。例えば、私たちの多くは知らない人と一緒に車に乗ってはいけないと子供の頃から教えられてきましたが、LyftやUberでは、プラットフォームが築いてきた信頼の直接的結果として、消費者は1日に何百万回も、まさにそのようなことを快適に行うことができています。

サービス業の免許取得は、重要な基準を設ける一方で、供給を厳しく制限しています。ライセンスや認可を取得するための時間と費用は、資格のないサプライヤーを締め出すことになり(例えば、州によっては髪を編むことや、花屋を営むことにライセンスが必要なところもあります)、料金が高くなったり、待ち時間が長くなったり、サービスへのアクセスが困難になったりすることがよくあります。ライセンスを取得する際の基準も、消費者にとって実際に価値のあるものとは限らず、適切なサービス供給元の発見やアクセスを妨げる可能性があります。

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規制産業を開放する5つの戦略

規制されたサービス産業に取り組む多くのスタートアップが見られるようになってきています。これまでのサービスマーケットプレイスのそれぞれの波と同様に、これらの新しいアプローチは規制市場を開放するために、さまざまなカテゴリーに適したバリュエーション豊かなモデルでより多くの付加価値をもたらします。

これらの規制された産業における供給を開放するための主なアプローチには、以下のようなものがあります。

  1. 認可事業者の発見を容易にする
  2. クオリティを維持するための、既存事業者の採用と管理
  3. ライセンスを持つ事業者のプールの拡大または増強
  4. ライセンスを持たない事業者の活用
  5. 自動化とAI

1) 認可事業者の発見を容易にする

いくつかのスタートアップは、ライセンスを取得した事業者の発見が難しい業種に取り組んでいます。たとえば、ライセンスを取得したホームセンターの専門家を検索して連絡を取ることができるHouzzや、ライセンスを取得した美容師を探してサロン予約をすることができるStyleSeatなどがあります。

2) クオリティを維持するための、既存事業者の採用と管理

企業は、事業者を自ら雇用・管理し、エンドトゥエンドの顧客体験を管理することで、サービスの質を高めることができます。たとえば、HonorとTrustedはそれぞれ高齢者ケアとチャイルドケアのマネージドマーケットプレイスで、介護士をW-2(訳注:源泉徴収対象)従業員として雇用し、彼らにトレーニングとツールを提供しています。不動産の世界では、Redfinのエージェントは、コミッション制で働いている独立した請負業者であるたいていの不動産業者とは異なり、その報酬が顧客満足度に結び付けられている従業員です。

3) ライセンスをもつ事業者のプールの拡大または増強

許認可された供給のプールを拡大することは、需要の近くにない供給にアクセスするために地理的なアービトラージでレバレッジをかけるという形をとることができます。Decorist、Havenly、Laurel & Wolf、およびその他のオンラインインテリアデザイン会社は、世界中のインテリアデザイナーが消費者の自宅を物理的に訪問することなくデザインサービスを提供できるようにしています。(そうなんです、米国の多くの地域ではインテリアデザインのライセンスが必要なんです!)

リアルタイム映像や豊富なテレプレゼンス技術、可視化技術の向上により、より同期したサービスも対面での提供からオンラインへと移行しています。OutschoolやLambda Schoolは、教師と生徒がリアルタイムでの交流を維持しながらリモートで参加できるようにすることで、指導を脱ローカル化した例です。

もう1つのアプローチは、サプライヤーが認証プロセスを経るのを支援することです。a16zのポートフォリオ企業であるWonderschoolは、個人がライセンスを取得し、在宅デイケアを運営することを容易にしています。

最後に、許認可を受けた事業者を補強することでより多くの顧客にサービスを提供できるようにするというアプローチもあります。在宅獣医サービスのFuzzyはAIと獣医技術者を活用して免許を持った獣医師の生産性を向上させていますし、a16zが投資しているAtriumは自動化とワークフロー管理を構築して法律業界の効率化を実現しています。

4) ライセンスを持たない事業者の活用

一部の企業では、LyftやUberなどのP2Pのライドシェアネットワークを利用しています。もう一つの例としては、Basisがあります。Basisは、不安やうつ病などの軽度から中等度の精神衛生上の問題を抱える人々を支援するために、訓練を受けてはいるが無免許の専門家とのガイド付き会話を提供するためのマネージドマーケットプレイスです。

ペットの分野では、Good Dogは、責任あるペットのブリーダーと犬を探している消費者を結びつけるマーケットプレイスです。既存のブリーダーライセンスは消費者の価値観に合っていないと感じていたGood Dogは、獣医学や学術の専門家と協力して、独自のより高い基準とスクリーニングプロセスを確立しました。

5) 自動化とAI

他のスタートアップは自動化技術を使うことで、免許を持ったサービス提供者の必要性を完全に取り除いています。コンピュータビジョンを使ってニキビの診断と治療を行うMDAcneや、免許を持ったトラック運転手を必要としないIke Roboticsなどの自律型トラック運送のスタートアップもこうした企業に含まれています。

規制されたサービスに取り組む企業にとってのチャンス

過去20年間で、リスティングモデルからフルスタックのマネージドマーケットプレイスへとマーケットプレイスモデルが進化したのと同様に、交通機関から食品配達、在宅サービスに至るまで、多くのサービスが爆発的にオンライン化されました。次の20年は、ソフトウェアがまだ浸透していない、技術的、運用的、規制的なハードルに満ちた、消費者の日常生活の質と利便性に大きな影響を与える余地のある、より困難な機会についてのものになることでしょう。

サービス部門は米国の消費者支出の3分の2を占め、従業員の80%を雇用しています。様々なサービスカテゴリーを再発明する企業は、より多くの仕事と収入を生み出し、より柔軟な勤務形態を提供し、消費者のアクセスを改善し、コストを下げることで、消費者と専門家の生活の両方を向上させることができます。

このエッセイで言及されている企業は、規制された産業の表面をかきわけているに過ぎません。その業界の顧客や事業者のニーズに合わせて最適化して設計された独自の機能や属性で規制された、あらゆるサービスのためのマーケットプレイスを想像することができるでしょう。(米国で規制されている職業の完全なリストはここに掲載されています。)私たちは、サービス経済におけるAirbnbやライドシェアのような成果がより多くなることを十分に期待しています。

より複雑なサービスに取り組み、それをオンライン化することに挑戦したいと考えている創業者の方、ぜひご連絡をお待ちしています。

最後まで読んでくれてありがとうございました。

この記事は原著者の許可を得て翻訳・公開するものです。

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