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ピーター・ティールが提唱する7つの質問

自分のアイデアを評価し、ビジネスを成功させる可能性を高めるために、できるだけ早い段階でこれらの質問をしておく必要があります。
 
目次
 
ピーター・ティールはPayPal、Palantir Technologies、Founders Fundの共同創業者で、Facebookの初期投資家として知られています。2014年のForbes Midas Listでは純資産22億ドルで4位、2020年のForbes 400では純資産21億ドルで391位にランクインしています。
 
ピーターは、2014年にブレイク・マスターズと共著した『Zero To One』という書籍の中で、スタートアップの起業家がビジネスを構築する前に答えるべき7つの質問を挙げています。
 
これらの質問はあなたのアイデアを評価するのに役立ちますし、あなたのスタートアップで適用できる原則として、起業を通じてより良い未来を築くのに役立つガイドになります。
 
なぜこれらの質問に答える必要があるのでしょうか?
簡単です。答えが優れたものであればあるほど、将来成功するスタートアップ/ビジネスを生み出す可能性が高くなるからです。
 
もっと詳しく言うなら:
  1. 創業初期だけでなく、スケールしはじめたときにも、ブレイクスルーや成功の可能性を高めることができる
  1. 後々の事業失敗につながる不運を避け、防ぐことができる
  1. より良い創業者、リーダーになることができる
 
Airbnb、Uber、PayPal、Palantir、SpaceX、Tesla、Apple、Microsoft、Amazon、Salesforce、Twitter、Facebookなどの成功している10億ドル規模の企業は、7つの質問のうち少なくとも5つには答えていました。そして、彼らの現在の立ち位置を見てみてください!
これらの質問に対する正しい答えを見つけるために、時間をとりましょう。そして正直でいてください!4つ優れた回答をするだけでも素晴らしいスタートを切ることができますが、とはいえ7分の7を目指しましょう。
 

1) 段階的な改善ではなく、ブレイクスルーとなる技術を開発できるだろうか?

(エンジニアリングに関する質問)
 
ピーター・ティールは、優れたテクノロジーには、最も近い代替品や最も近い競争相手よりも桁違いに優れた独自の知識が必要だと言っています。プロダクトが10倍良くなって初めて明らかな優位性を構築できることを忘れないでください。PaypalとPalantirの共同創業者である億万長者は、イノベーションをこよなく愛しています。ここでいうイノベーションとは、何もないところから全く新しいものを生み出すことを意味します。また彼は、人類を前進させる唯一の方法は、既存のビジネスをコピーすることではなく、イノベーションを起こすことだと付け加えています。
 
テクノロジーは補完性を意味します。つまり、テクノロジーが人を助け、人がテクノロジーを助けるというポジティブサムゲームなのです。一方、グローバリゼーションは「代替」を意味し、リプレイスするものを破壊するゼロサムゲームです。
 
グローバリゼーションとは、ただ単にプロダクトをコピーして、同じアイデアを異なるデザイン、名前、場所で構築することを意味します。テクノロジーは、まったく新しいプロダクトを生み出すことを意味します。
 
何か新しいものを創造するとき、それはテクノロジーを創造することであり、テクノロジーを創造することは、ゼロからイチになることだとピーター・ティールは考えています。また、永続的な価値を獲得したいのであれば、テクノロジーを追求しようと勧めています。
 

2) このビジネスを始めるのに、今が適切なタイミングか?

(タイミングに関する質問)
 
Uberを2008年ではなく、スマートフォンのインフラがまだ確立されていない2004年に始めることを想像してみてください。まず失敗することでしょう。2008年以前に開始された他のライドシェアリングビジネスのように。スマートフォンが普通に使えるようになった今でなければ、Uberはそのモメンタムと市場を獲得できなかったことでしょう。それがこの質問の意味するところです。
 
まずは次のシンプルな質問から始めましょう。
 
早すぎるか? 適切なタイミングか? 遅すぎるか?
 
ほぼあらゆることに疑問を持つことを忘れないようにしてください。市場リサーチも行えば、多くの時間を節約することができます。
 
そのプロダクトは、既存の市場に参入するのか? それは動きの遅い市場なのか、それとも動きの速い市場なのか?
 
ピーター・ティールも著書の中で述べていますが、たとえばクリーンテック企業は自らを70年代の半導体産業と比較していましたが、ムーアの法則で指数関数的に拡大していた半導体市場の動きの速さを理解していませんでした。一方、クリーンテック産業にはそんな進歩はありませんでした。爆発的な成長はなく、業界は遅れをとっていたのです。
 
Facebookは、ブロードバンドのインフラが急速に拡大した時期に立ち上げられ、モバイル機器やスマートフォンが普及したことで爆発的に成長しました。インフラの整備状況、社会的な規範、政府の規制、確立されたプラットフォーム、エコシステムなど、すべてがタイミングの問題に関わってきます。
 

3) 大きなシェアがとれるような小さな市場から始めているか?

(独占に関する質問)
 
PayPalの共同創業者は、常に小さな市場やニッチから始めて、そこから規模を拡大していくことを強く勧めています。また、小さな市場で独自のソリューションを独占できなければ、悪質な競争に巻き込まれることになるとも付け加えています。どんなスタートアップやビジネスも、最初は小さいものです。どんな独占企業も、その市場で大きなシェアを占めています。常に小さすぎるくらいでスタートしましょう。
 
理由は簡単です。大きな市場よりも小さな市場を独占する方が簡単だからです。もし市場が大きすぎると思うなら、まず間違いなく大きいです。
 
市場が小さければ小さいほど、その市場を独占するのは簡単です。そして、隣接する小さな市場へと拡大していけばいいのです。ここ最近では、大きな市場から始めることは、サメの海に飛び込む小魚のようなものと言えます。すぐに食べられてしまう可能性が高いです。市場が小さければ小さいほど、支配できる部分が増え、市場を征服できる可能性も高くなるのです。
 

4) 正しいチームづくりができているか?

(人材に関する質問)とても重要です!
 
Airbnbの創業者兼CEOであるブライアン・チェスキーの言葉を紹介したいと思います。
 
スタートアップが死ぬのは、他殺ではなく自殺によってである。
 
適切なチームと適切な共同創業者を抱えることは、成功するスタートアップを作るための重要なプロセスです。間違った、ずれた共同創業者がいると、会社のモメンタムやイメージが台無しになってしまいます。だからこそ深く信頼でき、よく知っていて(少なくとも1年間)、何か価値あるものをもたらしてくれる共同創業者をメンバーにすることが重要なのです。
 
その他にも、成功して勢いをつけるためには、チームは情熱的で、粘り強く、強靭で、容赦ないものでなければなりません。ピーター・ティールは、ベンチャー企業の初期段階ではリモートワーカーやコンサルタントを雇うのを避け(代わりにカルチャーを作り)、さらにはパートタイムの従業員を雇うことさえ避けるよう勧めています。
 
全員がフルタイムでコミットし、一緒に歴史を作っていくようにしましょう。ブライアン・チェスキーの言葉にあるように、ほとんどの企業は外部の競争ではなく自傷行為によって死ぬのです。時が経てば経つほど風当たりは強くなります。共同創業者との問題はできるだけ早く解決し、会社自体を殺すことが唯一の選択肢であるというところまで来ないようにしましょう。
 

5) プロダクトを作るだけでなく、それを届ける方法があるか?

(流通に関する質問)
 
最近のシリコンバレーで起きているよくある間違いがあり、これは最近かなり人気がある話です。彼らは、素晴らしいプロダクトを作れば顧客やユーザーがついてくると思っています。言っておきますが、そんなことは決してありません!プロダクトを届け、流通させる方法を考えなければならないのです。ピーター・ティールは、プロダクトを売ること、届けることは少なくともプロダクトそのものと同じくらい重要であると強調しています。
 
また、メディアに自社を売り込むことは、他のあらゆる人々に売り込むために必要なことだと述べています。何の流通戦略もなしに、優れたプロダクトの利点だけで人々が買ってくれるとは決して思わないこと、何の広報戦略もなしに人々があなたの会社を賞賛してくれるとは決して思わないこと。プレスは投資家や従業員を惹きつけるのに役立つことを忘れてはいけません。
 

6) この先10年、20年と生き残れるポジショニングができているか?

(耐久性に関する質問)
 
ほとんどのスタートアップ企業が失敗するのは、自分たちや自社製品にとって未来がどうなるかを見通せなかったからです。スタートアップの創業者や起業家にとって、「今を生きる」ことは重要ですが、「未来を生きる」ことも重要です。バランスを見つけましょう。ビジョンを持つことも忘れないで。この質問が特に素晴らしいのは、スティーブ・ジョブズのようなビジョナリーになるための方法を教えてくれることでしょう。
 
ピーターは、常に長期的な視点で物事を考え、計画を立て、特定の市場でラストムーバーになることを目指していると語ります。また、財務・市場のどちらの予測もすることがいかに重要であるかについても言及しています。スタートアップの世界では、これらは非常に重要な材料であると彼は信じています。彼にNoと言える人がいるでしょうか?ティールが1つ証明していることがあるとすれば、スタートアップやテクノロジー、イノベーションに関しては、彼は常に正しいということです。
 
たとえばTeslaの例でいくと、その分野で先行しており、そのデザインと技術は他の誰よりも速く進歩しており、そのリードは常に拡大しています。また、明確で信頼できるブランドを持っており、消費者の羨望の的となっています。自動車の購入は人々にとって最大の購買決定のひとつであることを考えると、ブランドへの信頼を得ることは難しいことですが、テスラは他の企業にはない信頼を得ています。同様に、Appleもブランドに対する信頼を持っており、これを奪うことは非常に困難です。
 

7) 他社が気づいていない、独自のチャンスを見つけているか?

(隠れた真実に関する質問)
 
この質問はスタートアップの創業者や起業家だけでなく、科学者や教授、さらには大学生にとっても、かなり重要な質問です。アルバート・アインシュタインは、偉大なイノベーションは偉大な想像力によってもたらされることを強調しました。彼はこうも言っています。
 
私は、想像力でどんなことも自由に思い描くことができるアーティストだ。想像力は知識よりも重要だ。知識には限界があるが、想像力は世界を包み込む。
 
知識を持つことは大切ですが、知識のある人をより偉大にするのは、想像力を持つことです。想像力は、空を飛ぶための翼を与えてくれます。ピーター・ティールは著書の中で、他の人が見えていない事象を見ることを勧めています。偉大な企業はすべて、隠れた真実に対する答えを見つけることで成り立っており、これこそがイノベーションの核心なのです。たとえば、AirbnbやUber、アルバート・アインシュタインが相対性理論を発見したことなどが挙げられます。
 
隠れた真実とは、答えがあるにもかかわらずまだ誰も解明していない問題のことで、発見されるのを待っているとも言えます。あなたが見つけるのです。自然についての秘密はほとんど解明されていますが、人間についての秘密はまだ残っているので、新しい起業家や発明家、創造者がチャンスを見つけることができます。だからあなたが見つけにいって、目撃するのです。
 
偉大な企業には秘密がある:他のやつらには見えない成功する特別な理由がある。 - ピーター・ティール
 
※この記事は原著者の許可を得て翻訳・公開するものです。