コロナを受けてのビジネスと経営の考え方

公開日
2021/06/18
福島さんのTwitterはこちら
 
コロナ後のビジネスはどういうものを始めるかとか、考え方を変えるかみたいなことなんですけど、まず僕の中では、考え方を変える必要は中長期的な意味で無いと思っています。
 
ちょっと語弊があるかもしれませんが、どういう事業の性質を以てかと言うと、この10年で確実に進んでいくであろうトレンドに賭けるべきで、たとえば緊急事態宣言が出たから/コロナがあったからと言って、Howの部分はめちゃくちゃ変わるんですけど、やるべき事業・やるべき課題は変わっていないという感じなんですよ。
 
どちらかと言うと今は社会のバグが炙り出されている段階です。僕が考える今後10年のトレンドでいくと、経済活動のデジタル化、個人ないしは小さな企業の力が強くなっていくこと、リソースアクセスが容易になること、バーチャル空間が成長することだと思っています。このトレンドは何も変わってないと思うんですよね。そういう意味において、この領域をやるのが良いかなと思っています。
 
どういうことかと言うと、たとえば個人のリソースアクセスが増えているというところで言うと、今まで大きなユニットでしかアクセスできないようなコスト構造だったものが、小さなユニット、たとえばShopifyみたいに誰でもECショップ開けますとか、今出てきているBtoBのBaaS、チャレンジャーバンク的なもので個人/スモールBが誰でも金融サービスにアクセスできるとか増えてきてますし、あとは物流のオンデマンド化とか、決済のオンデマンド化とか、契約のオンデマンド化とか、そういうオンデマンド経済が大きくなっていくというのが圧倒的に進むかなと思います。
 
バーチャル空間も、リモートワークで言えばオフィスのバーチャル/オンデマンド化、営業のオンデマンド化、採用のオンデマンド化、契約のオンデマンド化、請求作業のオンデマンド化、契約作業のオンデマンド化とかそういうのが進んでいくわけで、そのトレンドは変わらないと思います。なので事業に対しては、僕の考えでは何も変える必要はないかなと。
 
一方、経営に関しては考え方を大きく変える必要がある。たとえばこの2週間、自粛の話が出た後とか、緊急事態宣言が出た後に、たとえば財務健全性とか今後2,3年の事業計画とか、それに対してかなりハードな状況が予測されるので、単に変動費を削る以上の悲観的な大胆なコストカット計画を実行しない会社は10年後に確実に消えてると思っています。
 
この2週間でやるべきアクション、1年半はこの状態が続くという前提で営業活動をどう組み立てるのか、社内のミーティングをどう組み立てるのか、採用をどう組み立てるのか、1.5年〜3年くらいのファイナンスの計画はどうなっているのか、事業計画をどう修正するのか、何のプロダクトにどうリソースを使うべきなのかとか。そういったところを考えてない経営者は確実に消えるだろうなと。
 
僕らは会社としてこの2週間ここに力を入れて、どういうことがあっても会社が止まらないようにする最終的なヘッジは大胆にやったという感じですね。今打つべき手を改めて考えたりとかをやってます。
 
そういう意味で、Howはかなり変わるだろうなと。特にオフィスの前提とか営業のノウハウの前提とか、そういう新しい前提に合わせたノウハウ・資源を獲得しにいくというアクションをこの2週間でしていない会社は全部死ぬと思います。
 
まとめると、事業の方向性というのはこの10年の見通しは何も変わっていない。むしろ早まる可能性が高まったので何も変える必要はない。一方でHowの方は瞬間的に変える必要があるというのが僕の結論です。
 
※この音源は2020年4月11日に公開されたものです。
※この記事は配信者の許可を得て公開するものです。
 
 
💡
他の関連コンテンツを見る:福島 良典の名言