意思決定力の鍛え方
公開日
2021/03/08
著者
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経営者としての意思決定の力はどのように鍛えられましたか?
はい、ありがとうございます。
そうですね。まあ意思決定力というのはすごく広い言葉なんですけど、当然、ビジネスをやるなかで鍛えてきましたというつまらない答えになってしまうんですけど。どういう鍛え方ないしはどういう類の考え方、癖をつけると良いかみたいなところで言うと、僕がですね、2つくらい意識しておりますと。
早く決める
1つは早く決める。正しい答えとか、正しいよりも早いが大事って考えてますね。
早い意思決定がなぜ良いかって言うとシンプルで、意思決定する瞬間をtと置きましょう。時間tで決める人と、t+nで決める人。どっちがt+nの時点でより正しい意思決定ができるかって考えてみてください。
tで決めてる人っていうのは残りのnの時間、t+n-tの時間、まあつまりnの時間でより新しい情報、しかも意思決定して何かしらのより深い顧客なのかプロダクトなのか、資金的な何かなのか、何かしらのリスクをとるわけですよね。
で、リスクをとったところには必ず情報が集まるんですよ。なぜかというと、家でYouTubeでサッカー動画見てる人と、実際にね、ある程度一定できてサッカーの練習をしてる人とどっちが上手くなりますか、どっちがプレーに関するより正しいフィードバックが得られますかっていったら多分練習するやつなんですよね。特別なケースを除いて。
意思決定とか情報も一緒で、当然ね、実際に動いてるやつに正しい筋肉の使い方とか、正しい情報が集まるわけですよ。なので、t+nのときにより正しい情報を持ってると。早く決める癖がある人はこれをずっとやりますと。で、遅い人はずっとね、遅いままですと。
修正する
なので、無限に、指数関数的に差が開いていくんですよねっていう意味において、正しく決めるんじゃなくて早く決めて修正するっていう考え方をやってください。そうすると鍛えられます。
もう1つの経営者として大事な意思決定っていうのは、成長のボトルネックを考えながら、リスクを取り除いていく。たとえば、今広告出稿めっちゃしてますと。絶好調だと。でも広告出稿っていうのは今既存のとれる訴求と、アクセスできるマーケットで、だんだんその限界に近づくにつれ効率が悪くなると。半年後そういうときがくるかもしれないと。
たいていの人ってそういうのが顕在化してからリスクをつぶしにいくわけですよね。半年後、やばい数字悪くなった、じゃあ改善しようと。できる経営者っていうのは、仮説を立てるわけですよ。予算を作って、このまま広告を打っていくとこの数字で絶対ピークアウトすると。
じゃあ、今のうちにこういう手を打って、ここの成長のボトルネックを取り除こうとか、別の訴求探そうとか、別のプロダクトで新しい発見をしに行こうとか。ユーザー成長が止まったとしても、ARPU、単価、ないしは別の商品を買ってもらうみたいなところでリカバーを図るとか、まあそういうリスクを潰す人、リスクって言うとマイナスに聞こえるかもしれないですけど、成長のボトルネックをあらかじめ予測して取り除いていく人っていうのが経営の意思決定の上手い人かなと思ってます。
人材採用とかね、プロダクトとか、半年、3年、10年くらいの単位で切って考えて、半年後に効くだろうこと、3年後に効きうるだろうこと、10年後に効きうるだろうこと、まあ粒度が違うんですけど、そういうのを上手くやる人が意思決定の力がある人かなと思っているので、そういった考えで最初のボトルネックをどうしたら自分で取り除くことができて、円滑に伸びれるだろうみたいな考え方で意思決定をしていくと鍛えられると思います。
なので2つ。
1つは早い。そして修正するという癖。
もう1つが未来のリスクを取り除くという考え方。現在のリスクとか過去のリスクじゃなくて未来のリスクを取り除きにいくっていう思考。
この2つが意思決定の力を鍛えるために重要かなと思います。
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