オタクが週末に取り組んでいることは10年後のスタンダードになる

多くの画期的なテクノロジーは、ガレージや寮の一室で趣味で作られたものです。例えば、PC、Web、ブログ、そしてほとんどのオープンソースソフトウェアなどがその代表例です。
 
このように、ビーチサンダルを履いた趣味人たちが巨大な産業を生み出していることは、一般的にはテクノロジー業界の変わった風習と捉えられています。しかし、趣味が重要であることには理由があります。
 
ビジネスマンはお金を使って目先の利益を追求します。一方、エンジニアは時間を使って新しいものを作りたいと考えます。趣味は、目先の利益にとらわれない、賢い人たちが時間を費やすものなのです。
 
今、勢いを増している趣味は、ビットコインのような数学ベースの通貨、NoSQLデータベースのような新しいソフトウェア開発ツール、モノのインターネット(IoT)、3Dプリンティング、非接触のヒューマン/コンピュータインターフェイス、そしてKickstarter(訳注:海外のクラウドファンディングサイト大手)で発見できるような芸術的ハードウェアなどです。
 
今はただの趣味と見られているこれらが、将来の産業の種になることは間違いありません。今、賢い人たちが週末に取り組んでいることは、10年後には他の人が平日に取り組むことなのです。
 
 
この記事は原著者の許可を得て翻訳・公開するものです。
 

Chris Dixon@cdixon
Andreessen Horowitz(a16z)のGPを務め、シードおよびグロースステージの投資家として活躍している。それ以前は、SiteAdvisorとHunchという2つのスタートアップを創業し、それぞれMcAfeeとeBayに売却した。
 
2022年、ベンチャーキャピタリストの世界番付であるMidas Listで1位に輝いた。