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トレードオフの意思決定は会社を滅ぼす

Created
2021/3/17 10:22
date
2021/03/18
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トレードオフの意思決定は会社を滅ぼす
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配信者のTwitterはこちら:堀江さん柴田さん
 
堀江 裕介氏(以下、堀江):皆さんこんにちは。dely CEOの堀江です。第3回目のGood to GreatではdelyのバリューであるTrade Onという考え方について説明していきます。
 

 
堀江:はい、じゃあ今日はですね。第3回目のGood to Greatのポッドキャストとなりますが、前回、長期思考で考えようねっていう話が結構ツイッターとかでも好評だったので、そもそも長期思考っていうものが会社のバリューにどう紐づいているかみたいな話をちょっとしたいなと思って。
 
一緒にバリューを作ってきた人事担当の柴田さんを呼んで、いろいろと質問とかどんどんしてもらって、メンバーのみんながこんなこと疑問に思っていますとか、これは長期的にも会社のカルチャーデックとかに載せていきたいと思うので、新しく入ってきた人がこんなこと疑問に思うんじゃないのみたいな話を聞いてもらえればいいかなと思います。
 

delyのバリューであるTrade Onについて

 
柴田 快氏(以下、柴田):今回はTrade Onに関してというところで話していきたいと思います。そもそもトレードオンって多分世の中の人全員が知っている言葉じゃないと思うんですけど、トレードオンってどういう意味というか、どういうふうに作った言葉なんですか?
 
堀江:そうですね。トレードオフっていう言葉の簡単に言うと逆です。トレードオフってどういうことかというと、みなさんわかると思うんですけど「何かを得るために何かを捨てましょう」みたいな、そういった意思決定のことをトレードオフといいます。
 
端折って話すと、トレードオンっていうのはすごく難しい意思決定が多いんですね。何かを捨てて何かを得るってすごい簡単だけれども、「僕らも得してクライアントさんも得しよう」これはすごく難しいから、みんなすぐトレードオフするような意思決定をしちゃう。ただ、我々の考え方的にはdelyとしての哲学の中にはあらゆるものをトレードオフするのは楽だけれども、トレードオンしないと、前回言った長期での成功というものには繋がらないというのがまず根本的な考え方にあって。それは後半の方とかでより深掘って話していけばいいかなと思っています。
 
柴田:ありがとうございます。トレードオフを作らないためのトレードオンっていうことだと思うけど、その時にトレードオンして行くときのステイクホルダーみたいなところも、結構僕らもかなり話し合ったというか、どんな人達がいるんだっけみたいな話を結構してたと思うんですけど、ここはどういうふうにそもそもステークホルダーを選んでいって、どういうふうに優先順位を決めていったという感じなんですか?
 
堀江:そもそもバリューって何のためにあるのって言うと、会社のみんなが社長から指示がなくても意思決定が皆そろっていることが重要だと。解釈のずれが起きないようにすることが重要だよねって話があって、バリューっていうものがみんなの道標になっていけば良い。そこで解釈ずれてると、どんどんまた指示数が増えちゃう。うちの根本的な考えとして、ルールを作るよりも自律的な組織であった方がいいよねって思ってるからこそ、じゃあ自律的であるっていうのは、みんな考えていることが一緒であればより自律的にできるし、考えてることがバラバラだったりすると、どんどん指示とかルールとかできちゃうよねみたいな話があるんで、やっぱり重要なのは意思決定の優先順位というか順番を決めましょう。
 
ただし、別にこれは優先順位というよりは、どこを起点に意思決定をしているかって順番をまず作りましょうっていうのを確か話したはず。
 
柴田:たとえばなんか、クライアントさんからめちゃめちゃ高い金額の案件をもらえそうだけど、これちょっとお客さんにとっては良い物でないけどどうしますかみたいな、そういう意思決定があったタイミングとかで、この順番が使われるみたいな感じなんですか?
 

ステイクホルダーの優先順位について

 
堀江:そうですね。「ステイクホルダー誰がいるんだっけ」みたいな話の時に1番最初に話したのが、ユーザーさんとかクライアントさん。ユーザーさんとクライアントさんってうちの中であえて分けているのは、ユーザーさんはC向けサービスなので使ってくれるお客さん。クライアントさんっていうのは、そこに広告を出稿してくれるメーカーさんのこととかをうちはクライアントさんと呼んでます。で、この2はつあるんだけども、みんな(ステイクホルダーは)これだけだと結構思ってるけどもそうではなくて、チームがあったり、個人があったり、よくよく考えてみると世界というステイクホルダーもいるよねみたいな話になって。合宿でこれ色々話したんだよね。
 
で、まず1番最初に何が重要かなっていうのをいろいろ話した時に、みんな最初は「ユーザーさんじゃない?」みたいな話が出たよね。とか、「社員さんじゃない?」とか、いろんな解釈ありましたね。ドンで出したけど、結構みんなずれてましたね。でも、みんなで話し合う中で30年、50年成長し続けて健全な成長してる会社ってどこが1番重要なんだっけと言うと、やっぱりうちの会社のビジョンであるBe The Sunって言ってるけど、世界にとって良いものでないとそもそも残らないんじゃないかとプロダクトとして。まあ確かにそうだなという話があって。
 
たとえばどんなことがあるかというと、今自動車会社でテスラとかものすごい時価総額上がって伸びています。でも、なんでテスラがすごいかというと、もちろんブランドがカッコイイとかいうのもあるんだけれども、電気自動車とかそういった環境に優しい車として、おそらく今後伸びていくんじゃないかと。
一方で、今売上がもっと高い会社っていっぱいあるんだけど、テスラよりも売上高いけれども、時価総額低い会社はいっぱいある。これは何かと言うと、電気自動車とかではなくてガソリンとか他の燃料を使っていて、環境によろしくはないものをいっぱい使っているけれども、現状1番値段も安くて、人類が1番多く使っている車を開発している会社がいっぱいある。
 
で、結果的に最終どっちが勝つってみんなが思ってるかと言うと、テスラが勝つと思ってるから時価総額が高いわけじゃないですか。で、テスラは資金をどんどん調達していって世界で戦っていると。つまり何が言いたいかというと、結局世界とか環境とか社会にとって良くないものっていうのはどこかしらで規制されたりする。世の中にとって良くないものを作っていたら、短期的にはシェアとれたりするかもしれないけど、どっかでその順序というのは崩れる。
 
中国とかもそうでしょ確か。もう既に電気自動車っていうのが国によって水素とかだけど、日本もこの前発表していたと思うんだけれども、まさにそういう事例があって。あとアパレル業界だと、こういった燃料使うのやめようねとか、動物の毛皮使うのやめようねとか、あれも世の中にとって良いこと・世界にとって良いことです。まあ、割り箸がどうかはわからないけれども、木材を多く使うのやめようとか、プラスチックを多く使うのやめようとか。今までプラスチックを使ってたメーカーって環境には悪いけど売上が上がってるわけです。こういった時に僕らが仮に売上の大半がプラスチックの製造だったとしても、早めに地球環境に良い物を開発できていれば多分永続的に生き残るんだけども、プラスチックを売ることに固執してたら残らないよねみたいな話があったので、結局僕らが1番前に出したのは世界が1番前。その後にユーザーさん、クライアントさん、チーム、個人と。世界、ユーザーさん、クライアントさん、チーム、個人
 
柴田:そうですね。このとき僕ら、そもそも優先順位つけるかつけないかも結構そのとき議論したような気がしてて、「これ全部トレードオンしないといけないんだから、誰かマイナスってダメじゃない?」みたいな話があったけど、不等号みたいな感じだったから、不等号じゃないよねみたいな議論も結構あったと思うから、そこもちょっといいですか?
 
堀江:まあ優先順位ではないんですよね。優先順位ではなくて、全員が1番得する形を考えようとしたんですよ。で、全員が1番得する形ってなんだと。それが長期で続くとより良いと考えたときに、世界が前に出て、ユーザーさん、クライアントさん、チーム、個人で、これはなぜなのかって話ですよね?
 
柴田:そうです。
 
堀江:世界が1番前に出ている理由はさっきのとおり、長期でとらえたときに規制とかが入ったりするから良いもの作ろうと。じゃあなんでユーザーさんがクライアントさんの前に出ているかって話が出てきて、これは明確で、やっぱり使ってくれる方がいないと広告っていうのは話にならない。
 
単純に、お客さんが減ってるところに広告出す人いないじゃないですか。だからやっぱり、あくまでもどんなに売上あげたくても、お客さんが嫌になるような、長期で見たくなくなってしまうような広告は出してはいけないと。それってひいてはクライアントさんのためなんだよね。つまり、ユーザーさんを前に出してるっていうのは、クライアントさんを後回しでいいと考えてるのではなくて、クライアントさんが最も得する形が結局これだと考えている。
 
昔あった事例だと、特定のクライアントさんの商品広告を売ってきたメンバーがいて、そのクライアントさんのコンテンツがより見られて欲しいから、サムネイルものすごい派手にして見せた。あのときになんか「いや、それは違うでしょ」って議論になったはずなんですよ。「いやそれ、短期的には確かにCTR上がってるかもしれないけど、お客さんこれ見てどう思う?」みたいな。
なんか1個のコンテンツだけ枠で括ってたんだよ。これってこのクライアントさんのブランド毀損してないかみたいな話があって、次これがあったときに見るかなと。
 
柴田:だからそういう意味では、ユーザーさんに対して良いものを作ることは、本当にクライアントさんにとってもそういうケアができている会社であるところも含めて、クライアントさんの長期目線で見ても良いってことですよね。
 
堀江:そうです。結局、クライアントさんを後ろにしてるのではなくて、クライアントさんが最も良い広告をするためにユーザーさんを前に出す。
 
(続き)Trade Onというバリューの考え方
 
柴田:たしかに、たしかに。そういうことですね。もう1個質問というか僕も結構聞いてたのが、一応順番っぽく見えてしまったのもあって、まあ今の話から説明できるかもしれないんですけど、個人が最後にきてるっていう印象を持たれてしまう感じもしてて。チームと個人のバランスもあると思うんですけど、ここの部分ってどういうふうな考え方なんですか?
 
堀江:これも一見するとまさにおっしゃる通りなんだけど、まずここに書いてあるステイクホルダー全員が幸せになるために作ってるっていうのが、このバリューの基本的な考え方です。「じゃあなぜ最後に来てるんですか?僕たち1番最後なんですか?」
 
全然違います。みんなメンバーが最高に得をするために、ユーザーファーストであり、世界にとって良いことをしようと。で、まずクライアントさんとかチームがあって、個人があると。なんでなのってよく言われるんですけども、これらの順番を守っていると、結局個人に入ってくる収益とかリターンというのが最大化されると思ってるんですよね。
 
この順番さえ守っていれば、会社っていうのは技術的な発明というものが、僕らが仮に遅れてなければ勝負には勝ち続けて、個人に対してもリターンが最大化できると。ただし、どこかでたとえばユーザーファーストじゃなくて、我々の収益とか個人が誰かが得しすぎるようなこととかをやってしまうと、たとえばチームが崩壊したりだとか、プロダクトのマーケットシェアというのが全くとれなくなってしまったりとかすると。
 
なのであくまでマーケットシェアを取って、ちゃんとクライアントさんに満足してもらって、ちゃんと会社が健全に成長した上で、それらが1番個人に対してもお返しできる方法だと思っていると。だから、あえてここにあるんだけれども、これは事実上、個人が別に1番前にあってもおかしくないくらい個人は大事にしてるんです。
 
でも、そのためにこの意思決定の順序をみんなで守るというのは非常に大事な考え方で、決してこれは優先順位の問題ではなくて、意思決定の順序を決めたものだと言うのがこのバリューの非常に重要なポイント。
 
柴田:だから個人をないがしろにするっていうのは全くないってことですよね。
 
堀江:むしろ個人に対しても最近の我々の考え方っていうのはみんながやる気を出すぐらい、ちゃんと個人に対してお返ししていこうと。それがまた優秀な人材をどんどんどんどん集める。チームになっていくと信じているので、全くそういう話じゃないし、あとトレードオンっていうのはトレードオフしないって話だから、たとえばチームが前に出ているけれども、チームが利益を出すためとか、決算のためにみんなの給与減らそうっていうのも我々なくしてると。
 
たとえばこの前改めて評価の話をしてたときに、多くの会社が、会社の新規投資をしているときに営業利益に連動して報酬が決められている会社が結構多いと言いましたよね。これをやると良くないって僕が言った理由があって、結局それってチームの都合で、どんどんどんどん新規の投資をしているだけであって、個人にとっては出してるバリューは変わらなかったりする。これでみんなの報酬が減ってしまうというのは関係ないじゃないですか。みんなの出してるバリューは変わらないし、能力は変わらないし。
 
結局、僕らの考え方的にはトレードオンすると。会社の利益と個人の報酬をトレードオフしてしまうのではなくて、トレードオンしようとしているからこそこの順番になってるし、僕らは営業利益と個人の報酬というのを連動させないって決めたんだよね。そこにも僕らの哲学というのが評価の中に入っているかなと思ってます。
 
柴田:トレードオンってめちゃくちゃ難しい話だと思ってて、全員がハッピーになる絶妙なバランスを突き詰めないといけないという話だと思うので、それこそ個人みたいなところでいったときにダメな例みたいな事を言うと、面接とかでも僕ら結構初期の頃からずっと言ってましたけど、「自分にベクトルが向いている人」みたいなのはきついよねって話してましたけど。
結構絶妙なバランスで組まれているトレードオンの構図っていうのを、自分のキャリアのためとか、自分の成果のためみたいな感じで崩してしまうみたいな人は僕らとしてはNGにしてきているという感じです。
 
堀江:実際よく僕が言ってることで、相田みつをさんが「うばい合えば足らぬ わけ合えばあまる」って言ってるけど、これもお客さんとか世界を優先順位で考えれば、あまりあまるような価値が生まれるから、それをみんなで分け合おうぜっていう順番を理解している人と働きたいと、それが我々の収益をもっと生む方法なんだから、長期的にね。
 
それをちゃんと理解してない人が自分ばかりが先に得をしようみたいな人とか、これってあんまりメンバーの人で出来る人って多分いないはず。これができてしまうのは多分役員とか社長だと思う。僕自身への戒めだと思うけど、チームのみんなが全然得しないし、いいものを生み出してないけど、僕だけが得してしまうみたいな意思決定ってまあガバナンス効いてない会社だと起こり得るじゃない?そういうことを僕自身含めて社長を含めてしちゃダメだと。まずはチームを最優先して考えようっていうのがこの考え方ですね。そしたら絶対返ってくるんだよね。
 
これが逆転してる会社が多いんじゃない?社長個人ばっかりが得しようとしちゃう。
 
柴田:本当にこのトレードオンを崩して失敗してるパターンはどこの構図見てもありますよね。ユーザーさんとクライアントさんの間で、クライアントさん重視しすぎちゃって短期思考になっちゃってるとかもそうだし、今の話みたいに代表の人が自分にベクトル向けて選んじゃうとか
 
堀江:結局、僕自身もチームのみんなが先にハッピーになってくれて、モチベーション上がってくれて、どんどん世の中に良いプロダクトを、ものすごい熱量を生むようなプロダクトを作りたいと思ってもらえれば、結果的に会社が大きくなり、じゃあ社長自身だっていつか得をするじゃんみたいな考え方もできないといけなくて。これが全メンバーそう思ってないといけないんだよね。なんだけど、「いや、俺は何とか給料上げたい」みたいなそっちが最優先になっちゃうと、やっぱりどこかしらで崩れちゃうよね。良い意思決定っていうのは。
 
柴田:この話ってずっと堀江さんの中であったんですか?それともなんかどこかでパキッと変わってハマったのか。なんか去年、考え方で結構会社も舵を切ったというイメージがあったんですけど。舵を切ったというか明確にしたっていう感じですけど。
 
堀江:前回長期思考の話しましたけど、やっぱりこの会社を長期で伸ばすための理由に変わっていったというか、今までってたとえば、上場までいかに頑張ろうみたいな話とかがみんなまず会社が小さい時、考えることじゃないですか。
 
でも別にうちからしたら全然どうでもいいことで、まずめちゃくちゃいい事業を作って、いい人材を集めて世の中に対して良いことしてこうって、これらが優先順位なだけであって結局見る視点というのが5年後の上場に向けてみたいな話なのか、それとも30年後に向けてなのかみたいな話になった時に、僕らの事業って長く時間がかかるものだよねと。たとえば生鮮のECとか、あとはクラシルの世界展開とか。そういう長く戦わなきゃいけないんだと考えた時に、5年単位ぐらいで考えてちゃダメだよねと思ったから、より長期で会社が繁栄する形を考えたと。それをサステイナブルに長期で複利で伸びていくような会社を作らなければいけないって考えたときに最も重要だと思ったのが、ステイクホルダー全員の幸せが連鎖し続けることなんだよね。誰かが損こいてると、「なんか俺だけ我慢してる」みたいになっちゃうと、その連鎖というのはどこかで崩壊するから。
 
やっぱり螺旋状にこの成功というのは繋がっていると思っていて、ステイクホルダーみんながこれを繋げてくれてるわけですよ。これがどっかで欠けてしまうと、たとえば、「この会社、個人・メンバーが全然ハッピーになってないよね」と。そんな会社に良いメンバー集まりますか?戦いって、良い市場において良い時期にどれだけ良いメンバーを集められたかというのが大事なはずなのに、そこのメンバーというのが最終的に集まらなくなる会社になってしまう。だからステイクホルダー全員の幸せが長期で螺旋のように繋がっていく会社を目指さないといけない。
 
誰かを欺いてしまったらどこかで全員が損しますよって話なんで、より長期思考になったかなと。全員の幸せを考えるのが会社にとって最も合理的な決断なんじゃないかなと思ってるわけですね。これはでもやっぱりあれだね、僕らからクライアントさんに提供するものだって、今売れたとしてもお客さんにとって効果的なものでなければ意味がなくて、「なんかなんとなく導入してるんですよね」じゃなくて、たとえばSaaS系のプロダクトでも明らかにうちの会社にとっても、本当だったら10人採用しないとできないような作業が、このプロダクトがあることで月額50万円でできています。これって明らかにその会社にとって素晴らしいプロダクトじゃないですか。これって100年絶対使い続けるじゃないですか。それがまあ100年かどうかは時代が変わってるから分からないけど、ずっと変わらないと。
 
でもなんとなく営業でゴリ押しされて、人間関係で「分かりました分かりました導入しますよ」みたいなものって絶対どっかでなくなるわけですよね。なんとなくバズワードに踊らされてト導入しちゃったものとかって絶対どっかでなくなるから、やっぱり全員にハッピーになってもらうっていうのが本当に大事だと。
 
柴田:本当にこれが作れていけば、本当に誇れるサービス・誇れる会社になりますもんね。どっから見ても隠さないといけないことはないというか、そういうふうなものを作っていきたいですね。
 

縦に価値を積み続ける

 
堀江:そうですね。でも思い返すと、この話が出たのってプロダクトって気づかないうちに、ユーザー価値以外の何かに引っ張られて、プロダクトという建物をみんなで建築するのが崩れていっちゃうねみたいな。ピサの斜塔っていうのはたぶん傾き始めたとき、多分あんまりみんな気付かなかったけど、それが何十年も続いていくうちに、ものすごい傾きになっちゃったと思っていて。まあピサの斜塔調べるといろいろ違うんだけど(笑)分かりやすく言うとね(笑)
 
でもなんか建物って傾き始めたとき気付かないんだよ。「ちょっと今回はユーザーファーストせずに売上に集中しよう。」そうじゃなくて、やっぱりちゃんと縦に価値を積み続けるっていうことが重要であって、この順序を守っていけば間違いなく我々の価値は崩れない。マーケットシェアも崩れない。それが崩れていくと、新しい新興企業とかが利益度外視でまずマーケットに入ってきた時にシェアを奪われる。
 
マネタイズをしすぎて、そこが穴になってしまうみたいなのってよくあるじゃないですか。大企業がもう既にシェアをとれていて独占したと思っているけれども、なんか一部どんどんどんどん売上のために、ものすごいユーザーにとって不便をこうむるような機能を導入してしまうと、そこを狙われてまたマーケットシェアをとられてしまうから、やっぱりこれが守られていないとイノベーションのジレンマみたいなものがやっぱり発生しうるかなと思ってます。
 
柴田:最後に、みんなが普段使っていく上で、結構そのHeart to HeartとかGood to Greatとかは「Greatだよね」とか「なんか困ったらHeart to Heartで話そうよ」みたいに結構使いやすいところもあると思ってて。
 
トレードオンって概念的に割と広いところを示していて、大きな意思決定に関わってくる部分が多いような印象あるんですけど、普段からdelyのみんなが使っていくために運用面とかでこういうシーンだったら使ってほしいとかってあったりしますか?
 
堀江:まあでも、今日話した通りですね。この言葉自体をものすごい使うというより、普段から意識してほしい。これは意思決定の基準。世界、ユーザー、クライアント、チーム、でメンバー。これを常に意識して意思決定することがすごい重要なので、普段からこれがちゃんとユーザーファーストになってるか、これがちゃんと世界にとって良いものになってるかなと、これらが崩れてないことを常に意識してほしいし、実際に今運用上で、大きい意思決定をする時も細かい意思決定をする時も僕らが意識出来ていると思うので。
 
みんながこれを守り続けてればしっかりと運用されていると言えるかなと思うので、やっぱりまずはこの意思決定の順序。これがステイクホルダーみんなの幸せになっているか、長期思考になっているかみたいなのを意識し続けて、会社って今どんどん人数増えてるから意思決定の数がものすごく増えてる。でも僕はもうチェックできない。でもこれが揃っていれば、みんなの意思決定は指示されなくても同じになるから、会社っていうのは自律的に速いスピードで成長していると思っているので今言った点を意識してもらうといいのかなと思いました。
 
こんなところですかね。今日は長期思考の流れからTrade Onというバリューを紹介させてもらいましたが、他の機会でバリューをどうやって運用してるかとか、どんなバリューがどういうふうな経緯でできたのかみたいなのをまた話させて頂ければなと思います。
 
では第3回目のGood to Greatを終わりにしたいと思います。ありがとうございました。
 
※この記事は配信者の許可を得て公開するものです。
 
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