ポール・グレアムの名言
Y Combinator共同創業者、Viaweb共同創業者
世界でもっとも有名なスタートアップアクセラレーターのY Combinator(通称Yコン)を共同創業。それ以前にはViawebをYahoo!に売却した起業家でもある。定期的にエッセイを投稿しており、『ハッカーと画家』の著者としても知られている。
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もしスタートアップをやりたいと思うなら、やってみることだ。スタートアップを始めるのは外からそう見えるほどすごいミステリーでもなんでもない。そのために「ビジネス 」について知っている必要もない。何かユーザが好きになるものを作り、支出を収入より少なくすること。そんなに難しいことかい?
技術の世界では、いったんダメなプログラマを雇ってしまったらおしまいだ。会社が技術的に平凡になってしまい、その後、回復した例を私は知らない。
一塊のコードを複数人に共有させないこと。 セールス野郎に会社を仕切らせないこと。 ハイエンドの製品を作らないこと。 コードを大きくしすぎないこと。 バグを見つけるのを品質保証の人間に任せておかないこと。 リリースの間を開けすぎないこと。 開発者をユーザから隔離しないこと。
純粋に頭のいい人というのは、「知らない」 「たぶんあなたの方が正しい」 「私はxのことは良く理解していない」 というようなことを言える能力によって識別できる。
金が必要なら職に就くものだと思っている。実際には、この伝統には100年程度の歴史しかない。 それ以前には、生活のためのデフォルトの方法は、農業をすることだった。 ほんの100年くらいしか歴史のないものを原理のように扱うのは間違っている。これは短期間で変わっていることなのだ。
IPOや買収が行われるまでに何らかの災難に見舞われないようなスタートアップは1000に1つというものだ。それでやる気をなくしたりしないことだ。 災難に見舞われたら、こう考えることだ。ああ、これがポールの言っていたやつか。どうしろと言ってたっけな? ああそうだ、 「あきらめるな」だ。
若いプログラマが犯しがちな間違いを1つあげるとしたら、手が込みすぎたものを作るきらいがあるということ。抑えることを知らずに知恵の限りを尽くしてすごく複雑なものを作ってしまう。
ほんのわずかのユーザーであっても、その人たちが夢中になるものを作れたなら、正しい方向に進んでいるということだ。 自分の作ったものを本当に気に入っているユーザーが一握りでもいるというのはすごくやる気になる。そしてスタートアップはやる気で動いているものなのだ。
プログラミングは自分でやることによって覚えるものだ。だから受け身にならないように。授業でプログラムの書き方を教わるまで待つ必要はない。プログラミングを学ぶ一番の方法は、自分のプロジェクトを始めることだ。
成功するスタートアップを作るには3つのことが必要になる。 優れた人たちと始めること、顧客が実際に欲しがるものを作ること、可能な限りわずかの金しか使わないこと。
「カネは糞の中にある」 不愉快な仕事は儲かるっていう意味だ。 そして重要なのは、逆もまた真なりということなんだ。人々が好きな仕事は需要と供給の関係でたいして儲からない。
ここでベンチャー企業のための便利なルールを教えよう。 ほとんどの競争相手は、見た目ほどには危険じゃないんだ。ほとんどは、退治するまでもなく自滅する。また、ライバル社が何社あろうと関係ない。 マラソンでトップ・ランナーの後ろに何人いようと関係ないだろ?
何を作るにせよ、高速にすることだ。 Gmailは苦痛なほど遅くなっている。Gmailよりマシでなくとも速いものを作るなら、それだけでGmailからユーザを引き抜き始めることができるだろう。
ビジネスが失敗する原因のほとんどは顧客が求めるものを与えないことだと思う。 レストランを考えてみよう。 多くのものがはじめの四半期の内に失敗する。 しかしすごくうまい料理を出すレストランが潰れるなんて考えられるか?
アップル、マイクロソフト、Yahoo、Googleといった非常に多くの有名なベンチャーは、起業家自身のニーズから始まった。 経験を積んだ投資家はそのことを知っているのでこういった話は注意を引くだろう。 次にいいのは友達や兄弟といった、個人的に知っている人々のニーズについて話すことだ。
小さく始める必要があるのは他の人のためだけではない。自分自身のためでもある。 ビル・ゲイツにせよザッカーバーグにせよ自分たちの会社がどれほど大きくなるか分かってはいなかった。彼らが分かっていたのは何かを探り当てたということだ。 最初から本当に大きな野心を持つのは良くないかもしれない。
単に問題の解き方を変えるということではなく、解いている問題自体を変えるのだ。
誰かがあなたの必要とするスキルを持っており他に見つけられないかもしれないという理由で嫌いな人をあなたのスタートアップに加えないこと。人はスタートアップにとってもっとも重要な構成要素であり、そこで妥協してはいけない。
最も一般的なタイプの失敗は、見事に失敗するものではなくたいしたことを何もしないというものだ。
ユーザにアイデアをぶつけることが、そのアイデアを本当に理解できる唯一の方法だ。
私たちが創業者に最初はビジネスモデルを気にかけるなと言っているのは、人々が望む何かを作り上げることの方がずっと難しいからだ。
ある意味で、スタートアップを殺す誤りというのは1つしかない。ユーザが欲しがるものを何も作らないということだ。
何か本当によいものを作っているなら、それについて話すだけで投資家は好意を抱く。 あなたが真剣にそう信じていないなら、おそらく業務を変えたほうがよい。自分のベンチャーは彼らの投資に見返りを与えられるとすら信じていないなら、なぜあなたはそれに時間を投資するのだろう?
どんな言葉で説明するよりも、1回のデモのほうが雄弁だ。唯一、最初に話していいのは、あなたが解決しようとしている問題と、その問題の重要性だ。でもそれには10分の1以上の時間を割かない。そしてデモを見せるってわけだ。
成功の見込みが高いのはニッチマーケットの方だ。スタートアップは人々が以前手にしていたのより良いものを提供することで金を得る。 だから一番チャンスがあるのは最も状況がひどいところということになる。
スタートアップがキーを打っている最中に死ぬことはめったにないのだ。だからキーを打ち続けよう!
起業したてのベンチャーを見る投資家が最も恐れるのは、あなたが一人よがりの理論に基づいて、実際には誰も欲しがらないものを作ることだ。だからあなたが、あるユーザの抱える問題とその解決法を話すことができればポイントが高い。
あなたがハッカーで、いつかベンチャー企業を立ち上げたいと思っているとする。多分、2つの事柄があなたにそうすることをためらわせているんじゃないかと思う。ひとつは、あなたがビジネスについて何も知らないということ。もうひとつは、競争が怖いということ。実は、このどちらの柵にも電流は流れていないんだ。
ビジネスに関しては、2つのことだけを知っておけばいい。ユーザーが気にいるものを作るということと、作った金より多くの収入を得るということだ。この2つがちゃんとできれば、それだけで多くのベンチャー企業よりも進んでいることになる。
ライバルのソフトウェアの出来が悪いからって悦に入ってはいけない。あなたのソフトウェアが比較すべきは、ライバルのソフトウェアの現状ではなく、あなたのソフトウェアのあるべき姿だ。