マーケットプレイスのヒエラルキー【第一階層】

数年前、私はエンゲージメントのヒエラルキーと呼ばれるフレームワークを発表しました。これは永続的なコンシューマープロダクトを構築する方法について私の考えをまとめたものです。
マーケットプレイスのヒエラルキーは、永続的なマーケットプレイスを構築する方法についての私の考えをまとめたものです。
 
ヒエラルキーを拡大することができるマーケットプレイスは、圧倒的な「Winner Takes Most:勝者ほぼ総取り」な価値を構築します。そこに到達するために必要なのは、GMVではなく、幸せを生み出すことにフォーカスすることです。
 
勝利するマーケットプレイスは、どんな競合他社よりも買い手と売り手を有意義に幸せにする方法を見つけ出すマーケットプレイスです。GMVは関係ありません。それはバニティメトリクス(偽りの指標)で、追い求めると間違った道を歩むことになります。
 
自社のマーケットプレイスを考え、プロダクトのロードマップを構築する際には「マーケットプレイスのヒエラルキー」のフレームワークを利用することをおすすめします。私がこのサイトで公開しているすべてのフレームワークと同じように、これは進行中のものであり、進化していくものですので、フィードバックをお待ちしています。
 
このフレームワークは、3回に分けて公開する予定です。スライドの中には、よりニュアンスの効いた説明が必要なものもありますが、その場合は私の考えを伝えるために文章を追加しています。
 
数え切れないほどの草稿に対して、Bill GurleyCasey WintersLenny RachitskyRiley NewmanJason DroegeSebastian GutierrezDan HockenmaierMalay Gandhiなどから素晴らしいフィードバックをいただいたおかげで記事を公開できました。ありがとうございます!
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
この点は非常に重要なので、少しナレーションを入れさせていただきます。
 
消費者向けソーシャル企業にとってMAUがバニティメトリクス(偽りの指標)であるように、マーケットプレイスにとってGMVはバニティメトリクスであると考えています。3つのケーススタディで見たように、GMVは永続的な価値を生み出しているかどうかの核心に迫る指標ではありません。どんなに規模の大きい既存企業であっても、買い手と売り手をより幸せにする新規参入企業に対しては常に脆弱です。言い換えれば、規模ではなく幸福度があなたのモートなのです。
 
トランザクションに焦点を当てることは理解できます。それは測定が容易であり、「年間GMV 100万ドル」のようなマイルストーンを目指すことは役に立ちます。しかし、あなたのマーケットプレイスが最終的に成功するかどうかは、トランザクションの数ではなく、平均的なトランザクションの中で、他のどんな代替品よりも有意義なより多くの幸せを生み出すことができるかどうかにかかっています。
 
これは、成長すべきでないということではありません。マーケットプレイスビジネスでは、市場が飽和することが重要であり、そうするためには成長するしかありません。しかし、成長を(それ自体を目標とするのではなく)1取引あたりの平均幸福度を上げるための手段と考えれば、偽りの成長よりも質の高い成長に集中することができます。
 
偶然にも、第二階層で紹介するように、十分な幸福度に達すると、成長はその幸福の正の外部性となります。つまり、幸せを追求することで成長が得られるのです。しかし、その逆はありません。
 
 
正しい水滴を選べば、海を制することができます。しかし、海を先に狙っても勝てやしません。賢い選択をしましょう。
 
選んだ市場が小さすぎるのではないかと心配している人は、おそらく正しい道を歩んでいるのだと思います。それが行き止まりではないことだけは確認してください。私が見てきた最高のマーケットプレイスの創業者たちは、どの機会を最初に狙うべきか、そしてそこからどうやって順序立てていくかを知ることに非常に長けています。
 
自問してみてください。あなたの水滴(訳注:選んだ小さい市場)から自然に成長していき、あなたのミッションにも合致している隣接市場はあるでしょうか?もしなければ、出発点を考え直してください。買い手の立場に立って考えることは特に有効だと思います。
 
また、市場が大きすぎるのではないかと心配しているのなら、どのコホートの人たちが一番リテンションしているかを調べ、そのユースケースや市場に集中することです。
 
 
 
 
このスライドについて、いくつかの締めくくりの考えがあります。
 
まず、「ネットレベニューリテンション(NRR)」が幸福度の完璧な尺度ではないことは認めますが、私が見てきた中では最も優れた唯一の尺度です。ネット・プロモーター・スコア(NPS)について尋ねてくる人もいますが、私はそれが役に立つと確信したことはありません。
 
Sean Ellisの「[会社名]を使えなくなったらどれだけ[がっかり]するか?」という問いが良い尺度である可能性もありますが、十分なデータはありません。ぜひ試してみて、NRRより役に立つかどうか教えてください!
 
次に、最小限の幸せ(Minimum Viable Happiness)とは、あなたが注意深く観察しなければならないダイナミックな尺度であることにも注目してください。なぜなら、幸福度は期待値に依存しており、期待値自体は利用可能な代替品に依存しているからです。バイヤーは、Postmates、DoorDash、Uber Eatsが登場する以前はGrubhubに満足していました。しかしこれら企業が新規参入したことで、Grubhubのユーザーはオンデマンドプラットフォームでのより幅広い利用可能性を追い求めた結果、GrubhubのバイヤーのNRRは低下しました。
 
買い手と売り手の期待は常に進化しており、その進化に伴って、最小限の幸せを達成するのに必要なこと、そしてそこから幸せを増やしていくために必要なことも変化していくことはよく覚えておくべきです。
 
これで第二階層への準備は完了です!
 
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※この記事は原著者の許可を得て翻訳・公開するものです。