ケビン・シストロムに聞く7つの質問

ケビン・シストロムに聞く7つの質問

ケビン・シストロムはInstagramの共同創業者で、2018年10月まで同社のCEOを務めました。

2019年の初め、次の挑戦は空の飛び方を学ぶことだと決め、その日の午後に初めてのレッスン(数十年ものの「翼のある芝刈り機(lawnmower with wings)」で)を受け、3カ月後にパイロットの免許を取得しました。

Q1. 初めての創業者はどのようなアドバイスを受けるべきでしょうか?

初めての創業者には、彼らのプロダクトが人々の生活の核となる問題を解決するものであることを確認するようにと言っています。あまりにも多くの起業家がクールだと思うものばかり作ってしまい、それが実際に人々の役に立つかどうか聞くことは忘れています。偉大な企業は、自分たちが解決しようとしている問題を定義することから始め、すべての行動はその努力に根ざしています。

しかし一般的に、起業家はアドバイスを受けることには注意が必要だと思います。なぜなら物事が変わるとそれはすぐに陳腐化するし、それに誰かの経験に左右されている場合が非常に多いからです。ある人はフリーミアムモデルがベストだと言うでしょうし、ある人は絶対にすべきではないと言うでしょう。ある人は共同創業者が必要だと言い、別の人は共同創業者を迎えるのは決してうまくいかないと言うでしょう。最善の策は、ほとんどすべての状況で正しいと感じられるアドバイス、つまり長期のパターンと適合したアドバイスです。しかし、最も重要なのは、すべての側面を見ることができ、自身のアドバイスが適用されないかもしれないエッジケースや状況の変化を考え抜く自己認識を持っているアドバイザーやメンターを見つけることです。

自身のアドバイスが適用されないかもしれないエッジケースや状況の変化を考え抜く自己認識を持っているアドバイザーやメンターを見つけること。 ー ケビン・シストロム(Instagram共同創業者)

Q2. どのような質問をされることが多いですか?

多くの新しい創業者は、どのようにして時間をスケールアップするかを尋ねてきます。会社が大きくなればなるほど、会社の運営に費やす時間が増え、新製品を考える時間が減ることになります。しかし、創業者として重要なのは、自分がすべてのアイデアを思いつく必要はないということを理解することです。アイデアを考えるための時間を確保すべきですが、自分のアイデアを出してくれる賢い人を雇うべきでもあります。

これは、Instagramの初期の段階で私たちがしなければならなかったことでした。多くのプロジェクトが失敗に終わったのは、私たち創業者が専門知識や時間、あるいはその両方を持ち合わせていなかったからです。しかし最終的には、社員に賭けることを学びました。CEOとしての私の仕事は、彼らを私たちのミッションに集中させ、私たちが取り組むすべてのことがそのゴールに沿ったものであることを確認し、彼らのアイデアを現実のものにする手助けをすることでした。彼らに十分な余裕を与えたとき、素晴らしいことが起こりました。

自分自身がアイデアを生み出す工場になろうとすると、常に自分の時間、能力、エネルギーレベル、クリエイティビティに制約を受けることになります。そうではなく、その工場を作ってしまうのです。プロダクトを作るのと同じくらい難しくもあり面白くもあるのですが、結果はそれ以上に大きなものになります。

Q3. どんな経験があなたという人間を形成しましたか?

父親になることです。他の人間に直接責任を持つことで、自分が作っているプロダクトについてなど、父親にならなければ考えられないような問いをするようになります。

私たちはすでに、子供たちがInstagramをどのように使うかについて多くのことを考えていました。私たちは、いじめや憎悪に満ちたコンテンツから子供たちを守るための機械学習や、プラットフォーム上で過ごす時間の制限を表示・設定できる機能を開発しました。しかし、子育てはその作業のすべてを強調しました。私は、プロダクトの実用性と使用時間という観点から、私たちの目標は何であるべきなのかについて、より深く考えさせられました。

テクノロジーと子供についての会話は、ネガティブな関係だと思われがちですが、私にとってはそうではありませんでした。私の最初のコンピュータは多くの扉を開いてくれました。プログラミングを学び、世界についての考え方が変わったのです。子供たちにとって、そして私たち全員にとって、その関係を再定義することは重要なことだと思います。気を散らすもの、存在しないものではなく、成長と生産性と関係があるのです。

私たちとテクノロジーの関係性は気を散らすもの、存在しないものではなく、成長と生産性なのです。 ー ケビン・シストロム(Instagram共同創業者)

Q4. あなたの引き出しの中でもっとも良い面接の質問は何ですか?

仕事以外で何に興味があるのかを聞くのが好きです。幅広い情熱やユニークな情熱を持っていることと、クリエイティブな発想ができることには強い相関関係があることを発見したからです。

ある人はサルミ作りが好きで、地下室で干している肉の話をしてくれました。また、週末に車を走らせていて、サスペンションの大切さを語っていた人もいました。二人とも、結局は仕事で成功していました。ルネッサンスの人というのは、本当に何かがあると思います。

仕事以外にも興味を持つことは、初心を忘れないのにも役立ちます。多くの人は20代半ばまでには多くのことを学んでいますが、それ以降はそういうことがなくなります。仕事をしていても、自分でやらない限りまったく新しい分野を開拓することはありません。学ぶことよりも、やることを優先させないことが大切だと思います。なぜなら学ぶことこそが偉大なアイデアを生み出してくれるからです。

Q5. 起業家全員が読むべき本は何ですか?

ジョセフ・キャンベル著の「千の顔を持つ英雄」です。この本は、ヒーローが冒険に招かれ、危機に直面し、勝利を収め、変貌を遂げて帰ってくるという彼流のストーリーテリングの理論を示しています。自分がその旅の中でどこにいるのかを理解することは、起業家に限らず、人生の大きな転換期にいる人なら誰にとっても本当に有益なことだと思います

この本を読んだのは、Instagramにいた頃の終盤の方だったので、私にとっては次に何をしようかとたくさん考えていました。素晴らしいプロジェクトで素晴らしい人たちと一緒に仕事をすることができ、多くのことを学ぶことができました。Instagramという会社は私の人生の99%を占めていました。突然、「これからどうするか?」という疑問が湧いてきました。自分が得てきたものをどのように社会に分配していくのか?それは慈善活動やコーチング、メンタリングなど何を通して分配するのか?

私の旅路は他の人とは違うかもしれませんが、私は人々のためにできることは何でも提供したいと思っています。

Q6. 苦労して学んだことは何ですか?

重要だけど緊急ではないことを、緊急だけど重要ではないことよりも優先することです。

緊急性の高いものが、サイトが1時間ダウンしているようなものだった場合、これは手痛い教訓となります。しかし、長期的で戦略的なもののために時間を作らなければ、常に混沌としてしまいます。Instagramの初期の頃、私たちはサーバーを直すことができる人材を探す時間がなかったために、サーバーを直すのに非常に多くの時間を使ってしまうというループにはまっていました!私たちは人材を雇うのが遅かったのです。

緊急性の高い仕事に集中すればすぐに報酬が得られるので、これは難しいトレードオフです。今日だって私はそれをやってしまっています。でも、そのパターンから抜け出すように自分に言い聞かせるようにしています。仕事をしていた頃は、重要なことにどれだけの時間を費やしているかを毎週自問自答し、カレンダーに長期的に考える時間を記入していました。長い目で見れば、その努力は確かに報われます。

Q7. 死ぬまでに一度は見てみたい発明は何ですか?

人工知能が特定の人物の複製に使われるのを見てみたいものです。そうすれば世界を代表する思想家と会話ができるでしょう。ニコラ・テスラやジョン・アダムスと会話ができると想像してみてください。私がInstagramにいたとき、私が話したいと思っていた人たちがたくさんいたので、私たちが経験したことのいくつかについて、彼ら自身の経験を聞くことができました。

私がこの新しい冒険を始めたとき、同じような経験をした面白い人たちと一緒に話をしたことで、将来のことを理解するのにとても役立ちました。個人的な経験をもとに将来を描くのはつねに役立ちますし、たくさんの人と話をすれば、彼らの答えには多くの共通点があることに気づくでしょう。

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