イーロンマスクの第一原理思考

公開日
2021/03/16
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おはようございます。ゼロトピックです。
 
今日はイーロン・マスクという、あの有名なSpaceXやテスラの社長ですけど。彼の考え方のベースにある「第一原理思考」について、フォロワーの方からこの記事について意見くださいというものもらったのでちょっとこれについて話してみたいなと思います。
 
頂いたその記事のリンクはちょっとPodcastの中に貼っておきたいと思います。
 

第一原理思考とは

 
で、まずこの「第一原理思考」ってどういういうものかと見出しから読んでいくと、複雑な問題で中で、絶対確実なこのを考えるという、そういう考え方のようです。
 
例えば、ロケットの科学者ではない人間が、宇宙分野の一流の民間企業を立ち上げるにはどうすればいいかっていうのがスペースXが向かっている命題だと思うんですけど、この複雑なロケットを作ったりする、飛ばしたり、さらににそれを事業にして、ビジネス的に成功するっていうすごい大きくて複雑な問題の中で最も確実な問題、絶対に確実なことは何かっていうのは、
 
1つはそのロケットの購入するのに最大6,500万ドル。6,500万ドルなんで日本円にして65億円、70億円。そういうレンジの金額がかかるということですと。で、イーロン・マスクは絶対にこれよりも安く、ロケットを作ることは可能だというふうにおそらく考えたんですよね。
理由は物理学的に、ロケットは何でできているかというと、航空宇宙グレードのアルミ合金、チタン、銅、炭素繊維。たったこれだけですと。で、これらの材料の商品市場での価値はいくらかというと、ロケット1台にかかる65億円に占める割合としてはたった2%程度だってということがわかりましたと。
もちろんこうアセンブリにというか、労働力とか組み立てだったり設計して管理してっていうそういうことに対してコストはかかる。とはいえ、こう利益を維持したまま、ロケット1台の価格をすごく下げることって可能だろ。だって原価として2%しかかからないんだから、というのがマスクの「第一原理思考」だというふうにこの記事では書かれています。
 
記事の書かれ方がすごくわかりづらいちゃ分かりづらいんですけど、簡単にいうと、65億円のコストだけどそれを構成する本質的な物質はたった2%の規模でできていているから、このコストっていうのは大きく下げることができるだろう。っていうのはどのタイミングでそれが可能かはわからないけど、あるいはそこにどんな困難が必要かわからないけど、確実に可能だろっていうその複雑な問題の中でこれだけは突破しうる問題だっていうものを見つける。そういう考え方なのかなっていうふうに、この記事を読む限りだとそう見えますね。
 
この記事を書いているのがNewsPicksなので、すごく洞察に富むというよりは分かりやすさとか文字を舐めた時の読みやすさとか。短く簡単にわかるというところに趣きが置かれているような気がします。原文のリンクも貼ってあって、inc.comっていうメディアの記事が貼られててちょっと広告が結構うざいんですけど。そちらを読む方が本質的にはいいなと思いますが、ざっくり、複雑な問題に立ち向かうときに確実な、インパクトが大きいものに立脚して何かを解決していこうっていうのがこの文章だったりマスクの考え方の基本にあるのかなと思っています。
 
 

起業家のマインド

 
これについては個人的にすごい起業家ぽいマインドだなっというふうには思っています。どういうことかというと、起業家って現時点で分かっていることと、分かっていないことがある中で、将来はこの方向に市場が伸びるだろうっていう、まあ分かっていないところにベットするっていう。ベットをしながら分かっていることを増やしていって、方向性をもう少し正しくしていくっていうのが基本的にやることだと思うんですよね。
 
もちろん未来にベットするには、現時点で確実に分かっていることに左足を立脚させて、右足でピボットしていくっていうそういうイメージを僕は持っているんですね。
 
例えばなんですけど、クックパッドっていうサービスがあって、彼らのサービスってものすごい歴史が長くて、下積みみたいな時代が長いんですね。その時代になんでクックパッドがやれたかっていうと、絶対に料理本とかよりもインターネットで検索したらすぐにレシピ本が見れるとか、手元で何か本を買ってくるっていう必要なく、今日何作ろうっていう問題解決っていうことに対しては、明確にニーズがあるだろうって、それ自体は絶対に分かっていること、人間の本質的な欲求だと思うんですよね。
今やっている仕事をより簡単にできるようにする。だから続けれられたんじゃないかないうそういう側面も一部にはあるんじゃないかと想像しています。
 
また自分たちがやっている事業でいうと、日用品とか、スーパーの買い物って結構大変な仕事だと思っていて、こういうものをより簡単に済ませるようになりたいとか、そういう欲求ってすごい本質的なものだと思っているので、人間の根本的な欲求に通底しているものだと思うので、これ自体はもう分かっていることだとして扱っています。
 
なので、分かっていることは、こうだけど、じゃあそれがどうやって実現されると人にとっては本当に手に馴染むように使える。ハサミとかのりとかメガネみたいに、本当に毎日使うようになるのかっていうのはまだ分かっていないし、それがどうやってキャッシュフローを生むのかっていうのもまだ分かっていない。けど、ニーズがあるってこと自体は確実なんですよね。
 
例えば、グローバルと日本を比較したり、進んでるエリアと進んでないエリアを比較したりすることでも分かっていることかなと思います。この確実に分かっていることに立脚して、こうなるかもしれないみたいな可能性をそうではなかったもしくはそうだったっていう事実に確定していくっていうのが、起業家だったり、あとはトップマネジメントの仕事かなと思っていて。
 
「第一原理思考」っていうのは基本的に、こういうものにすごい近いのかなと思っています。
 
まあイーロン・マスクも原価がたったの2%にすぎないから、ちょっと予想でしかないですけど、その98%、他でかかってるコストって一つ一つを見直したり、もしくは大胆な技術の変化が起きて、人がそもそもいらなくなる。その原価だけではなく、要は販管費で人が多分たくさん動いて、作業して、仕事をしているっていう部分が大きなコストになってると思うんですけど。
 
こういう部分がオートメーション化されていくってところに彼はベットして、安価でロケットをバンバン作れる、飛ばせるみたいな。で、かつ市場での競争力がある状態を作れるから儲かるみたいな、そういうストーリーを描いてるのかなと思います。
 
多分ですけど、イーロンに限らずですけどやっぱり大きな事業作られる方って、本当にシンプルな仮説で勝負をしているなと感じることが多いので、まぁイーロン自身もそういうところにベットをしている側面があるんじゃないかと思ってます。
 
現に、SpaceXの会社の社屋に入ると日本の企業のファナックっていう会社のロボットアームが展示されてるんですよね。そのロボットアームって何してるかというと、AIが搭載されていて、すごい雑な言い方すると、自動で要はアセンブリングをやってくれるような、オートメーションロボティクスを彼らは製造の現場で導入していて。ちょいちょいテスラだったりSpaceXの入ってるファナックの動画とかってSNSとかYoutubeとかでバズったりするんですけど。
 
これこそさっきの「第一原理思考」で出てきた、98%の原価以外の部分を削っていく大胆なテクノロジーだと思うんですよね。なので彼らはそういうところにベットすることで今の会社を成立させてたり、事業を成立させている気がします。
 
同じように、何かの事業だったり何かのプロダクトをやろうと思うときに、これは何が起きたら10倍モノがよくなるのか。体験がよくなるでもいいし、PLが10倍よくなる、まあ営業利益だったり限界利益ベースで10倍よくなるのかっていう問いについては、あらゆるマネジメントが考える必要があるというか。こういうのって合意で作られるものではなくて、1人の熱狂的な偏執さによって生みだされるもの。基本思い描くのは誰でもできるけど、やり切るってとこが1番難しかったりするんだと思うんですけど。
 
ここにその、自分のいろんなものを込めてやっていく人っていうのが成果を出してくれたり、社会を一歩進めてくれたりする人なのかなと思ってます。もちろん、自分とか自分たちもそうありたいなっていうのは思っているので、引き続き我々の場合だと、ワンストップショッピングって確実にデジタルになるはずだと。そういう仮説にベットしているのでそれをやり切っていきたいなと思います。
 
はい。というとこでもう少ししたら公開できると思うんですけど、最近2021年末の会社の組織図を書きまして。その中でこういうポジションは必要だとか、どこにどういうニーズ、人がどれくらい必要だっていうのをかなりクリアに定義できたんですよね。
 
その中で新しく生まれたポジションのジョブディスクリプションだったり、実はこっそり公開しててこの辺りはしっかりオープンにする機会を近々持とうと思ってます。
 
本当に今、日本に求められている事業だし、すごくユーザーからも、あとは、大きなエンタープライズからも必要とされるプロダクト・事業をやることになると思うので是非好感していただいた方のご応募お待ちしております。
 
ってことで、最近採用ばっかやっているので10Xの採用の話で締めるっていうのがほどんどになってきてちょっと申し訳ないんですけど、また近々したら社員だったりゲストをお招きして、お話する機会を作ろうと思っているので引き続きこのPodcastをお楽しみください。
 
※この記事は配信者の許可を得て公開するものです。